歌会の準備など

 雲が多めだが日中は陽射しが注いだ。

 朝早めの時間に庭に出ると、奥のほうに植えた柿の木から落葉が散っていた。夜の間に散ったようだ。まだぱらぱらと散っているが、急に寒くなった朝、どさっと大量の落葉が庭に積もっている。柿落葉は冬の到来を告げてくれる。

 落葉を掃きよせながら柴犬レオのことを考えた。柿落葉が大量に散った朝、庭にいたレオが落葉の上を走り回ったことがあった。脳の老化のためだと思うが、突然スイッチが入り走り出したらとまらなくなる。柿の木の根元に掘った落ち葉を埋める穴に落ちてしまったことも覚えている。落葉が積もっていたので落ちても全然平気だったが。

 掃き寄せた柿落葉を腐葉土を作るためのゴミ袋に入れてから、家に入るとラインの返信が届いていた。金曜の夜にわたしが送った質問に対しての返信。忘れたころにやってきた。でもうれしい。

 10時過ぎには浜松の友だちから電話をもらった。東海道本線根府川駅から行く江之浦測候所を一緒に見に行くことにしたが、長期予報を見てから日にちを決めようと今日打ち合わせをすることになっていた。その日はいちおう晴れなので決めて、時間は午後の部に決めた。駅からは送迎のマイクロバスを使うことにした。

 打ち合わせの後、いろいろな話をした。共通の友だちのお母様がいちど危篤状態になったが今は小康状態であることを話し、そこから自分たちの母親の話になった。目の奥が熱くなるようないくつかの記憶を話した。母親のことは思い出さない日はないが、最期の日を思い出すのはそんなにはない。

 電話を切ってから、パソコンを開け、ワードで今朝詠んだ短歌を入力した。10首ほど。敬愛する歌人でいらっしゃる岡野弘彦氏は現在、施設に入居されているがまだ伊豆のご自宅に居られたころ、毎朝50首ほどの短歌を詠まれていると話されていた。

 そこまではできないにしても、なるべく毎日、なるべく多くの短歌を詠むようにしたい。 

 歌会のときに提出する短歌3首をいろいろ考えた。この3首は次の歌会までにプリントされるものだ。今回の歌会ではその前の歌会で提出した短歌がプリントされ、送られてきている。

 最近、詠む短歌の数が多くなったがどこか物足りない思いをしている。もう少し何とかならないか、という気持ち。何とかしようと、様々な歌人の歌集を読んでいるがすぐに効果が出るものでもない。

 

柿落葉掃く音にすればあの冬のわが犬走る姿が見える

柿落葉の掃く音庭のしずけさを際立たせるがにわが耳に聞こゆ