朝顔と百日草の種をまく

 晴れてここちよい風が吹き、申し分のない天気。暑くも寒くもなく、湿気もなくさわやかな日は年に何度もあるわけでなく、こういう晴天に恵まれたことを感謝したい。
 天気はいいが外に出かけようという気にはなれず、近所の買い物に行く以外は家にいた。
 午前中は犬友だちのひとりから電話があり、4月に古墳のある公園をさまよっていた白い犬のその後について話してくれた。保護した白い犬を一時的に預かっている方がその犬を友だちの家に連れてきてくれたそうだ。多分、新しい飼い主探しのためもあるのだろう。友だちは交友関係が広く、飼い主探しの心強い味方になるだろう。
 その犬は保護してくれた方にとてもなついているとか。毛並みも真っ白できれいで放浪していた痕跡はほとんどなく、少し警戒心があるていど。新しい家族ができれば幸せになるにちがいないと友だち。わたしももう一度白い犬に会ってみたい気持ちがあるが、会ったら気持ちが動くかもしれず、会わないほうがいいと思う気持ちもある。ただ、白い犬の幸福は誰よりも強く願っている。老犬ももこを家に迎え入れたときいろいろなことを考えたが、飼い主からはぐれた犬がどんなに可哀そうなものかがわかるから。
 電話を切った後、今度はこちらから浜松の友だちに電話した。膝を痛めて回復の途中にあり、様子伺いとこの前に行った草間彌生の展示会について話したかった。美術の話、小説家と編集者の関係についても話した。友だちもペンキ塗りを始めたそうで思いがけないところで話があった。ジパングの割引についても。友だちは名古屋に行くことが多く、会員になるとJRの運賃が割り引かれるそうだ。
 日中は家でおとなしくしていて、夕方近くになり庭に出て朝顔と百日草の種まきをした。どちらも昨年の夏から秋にかけて咲いていた花から種を採ったもの。ももこがいた夏に咲いていた花だ。朝顔は芽を出してくれると思うが百日草は自信がない。種が乾燥し過ぎたかも。ティッシュにくるんで部屋の隅に置いてあった。密封容器に入れたほうがよかったのではないか。
 朝顔だけでもいいから、芽を出してほしい。

夕ぐれの雲ひとつない青空に天涯孤独の半月あり

半月を浮かべていたる青空が新緑の街ながめてをり

空に鳥地にはわれがいてはけ雲の美しき朝空がひろがりゆく

はけ雲のたなびく朝空 鳥の目にいかに美しく見ゆるらむか

ふれることできぬ犬ゆえ魂を抱きしめて愛を伝えむとす

はけ雲のたなびく空ゆうゆうと飛ぶ鳥を見て羨望せり


名無しのクレマチス
この庭で十数年咲いている
さし芽をして新しい株を作った、この花をいつまでも楽しみたいから

”雪おこし”という名のクレマチスで日本原産種
地植えの雪おこしは枯れてしまったが
さし芽で子孫を残しておいた(これは鉢植え)
柴犬レオがいた頃は地植えの雪おこしが大輪の花をいくつも咲かせ
華やかだった

短歌ノートは無印のノートを使用
表表紙にももこの写真、裏表紙にレオの写真を貼った
2か月半に1冊使う