朝方はそれほどてはなかったが、昼過ぎから本格的な雨になった。
わたしが出掛けたのは午前中の早い時間。みなとみらい線のみなとみらい駅前の横浜美術館に向かった。
開場は10時からだが、15分ほど早くついてしまった。開場を待っている人はそんなに多くない。
あたりをぶらぶらして時間をつぶし、入場し、チケットを買った。横浜トリエンナーレのセット券で、横浜美術館だけでなく、他の複数の会場に入場できる。
今回のテーマは「野草:いま、ここに生きてる」である。このトリエンナーレは3~4回目だが、あまりテーマは気にしていない。 テーマのもとにアーティストを集めるわけだから、気にしないのはやや乱暴だが、作品を見にきたわけだから、いいと思いたい。
アートの現在と過去を対比させる作者の選び方、作品の展示を理解したか、充分にその効果を体験できたかというとそんなことはなく、何処か物足りなさを感じた。
最初にこのトリエンナーレを見にきたときがいちぱんインパクトがあったように思う。
この現代アートの展示会そのものが新しい方向へと舵を切ったのかもしれない。よりポピュラリティへと。
印象に残ったのはウクライナの人たちが、ロシアの攻撃を知らせるサイレンやミサイルや速射砲などの音を口真似でする映像とその口真似の音だ。広い会場のどこにいても聞こえて来て、まるでわたしたちの日常生活でその音が聞こえなくてもウクライナでこういうことが起こっていることを忘れるなと言われているようだ。
害獣駆除を仕事とする人に同行取材し、写真とその仕事がどういうものかを語る言葉で構成したものもインパクトがあった。
大きなスチール製(だと思うがアルミニウムかもしれない)の恐竜のような骨格に赤い布を切り裂いて、細いひも状の布で編んだ巨大な別の布をかぶせた作品。垂れさがる皮膚のような布は滅びのイメージだ。
動画というフィルムというか映像作品というかにもおもしろいものがあった。
お昼過ぎに見終わって、みなとみらい駅から特急電車で武蔵小杉駅に移動して、下車した。ここで遅めのランチを食べ、夕食や明日くらいまでの買い物をして、また電車で最寄り駅へ。駅前のカフェでひと休みしてから朝より降り方が本格的になった雨の中を帰った。