雨模様の日、明治神宮歌会に行く

 午前中はときおり薄日がでる時間があったが、午後からはどんよりと雨模様の天気である。

 午後から明治神宮の歌会が開かれる。

 出掛ける前に近所の菩提寺に墓参りに行った。昨日、ちょっと離れたところにあるマイバスケットという店に行ったついでに、百合の花を二本買った。この百合と庭に咲いている西洋水仙を切って持って行った。お墓に手向けて気づいた。どの花も球根花であると。ほかに庭から切ったラナンキュラスとチューリップは数日前の墓参の時に手向けた。

 墓参を終えて家にいったん帰り、すぐまた出かけた。

千代田線の神宮前駅で降り、明治神宮は歩いて5分もかからないが、大鳥居をくぐってからが歌会の会場まで10分ほどかかる。

 講師の方は歌人小島ゆかりさん。当座(その場で出される題)は「手」である。

 会場で作ったもの、スマホのラインから取り出したものなど5首ほど候補ができた。

 その中から提出したのは次の短歌である。

 

運河沿ひに取り残された自転車ら手をふるやうに乱反射せり

 この歌は佳作に選ばれたが、「自転車ら」の「ら」の使い方が気になると小島先生に言われた。「自転車が」とするか、複数なら「自転車群」としてはどうだろうかと提案してくださった。

 他に考えた短歌は次の通りである。

手のひらに赤い椿の落ちたるをのせれば花の体温低し

手に持てる鹿煎餅をねらふ鹿コートの袖をくわえて引つ張る

主(あるじ)のごと両手をひろげ佇めり小さな公園真中の大樹は

一筆箋のやうな風だ 手のひらに梅の花びらひとつ届けつ

 

 帰りは小雨が降っていた。