午前中は花を買って午後お墓参り

 肌寒く、どんよりとして空がひろがる。

 朝方からお昼ごろまでほとんど雨が降らず、降っても傘がいらないくらいだった。

 傘のいらない時間に歩いて駅前の商店街まで行った。急な坂を一回上って行く。花屋さんで墓参用の花束を買い、お豆腐屋さんで油揚げとおから、パン屋さんで餡入りの食パンを買った。

 この商店街は友だちのひとりが昨年3月まで住んでいたところ。駅近くのレストランで食事をしたこともあり、そんなことを思い出しながら帰りは歩いた。

 家に帰り、庭に咲いているコデマリと黄色のラナンキュラスを切って、さらに水切りをした。昼食を食べている間、買った花束とともに水につけておいた。

 まだ外は雨が気にならない状態だったので、花を持って、念のため折り畳み傘も持って近くの菩提寺に行った。お彼岸以来の墓参なので、花立の花はすっかり枯れていた。

 新しい水に替え、花びらや落ちた葉っぱで汚れた墓石をきれいに掃除した。新しい花を供え、お線香を手向けた。いまのわたしが生きていること、生活できているのは父母のおかげであり、感謝の気持ちで手をあわせた。

 今日墓参に来たのは昨夜の夢がきっかけとなった。わたしが嫌いな人が出て来て、わたしの顔を見て気になることを言った。その人の口を借りてわたしが気にしてることを

言わせたのである。わたしがいろいろなことをバランスをとってやっていくためには亡くなった父母を忘れてはいけないような気がする。自分の気持ちに正直であるかどうかを確かめるためにも墓参する時間が必要である。

 お寺から家に帰りほどなくして雨脚が強くなった。

 雨が強くなったにもかかわらず、いつも行く駅前(先ほど買い物に行った駅前とは別の駅前)のカフェに行きたくなった。すぐ準備してバスに乗り、でかけた。雨が降っているからだろうか。店は混みあっていたが席は取れたので、あたたかいソイラテを注文した。1時間あまり店にいて、持って行った歌集を読み、ラインのキープメモに短歌を記した。

 帰りはますます雨脚が強くなったので、バスに乗った。