姫りんごの花が咲き、楓の新緑がきれいな庭

 風もなくおだやかな春の晴天が続く。梅の木は花が終わった後、しばらく休んでやっと小さな芽吹きが見られる。スモモの花はとっくに終わり、もう若葉が風にそよいでいる。桜の花は天気のいい日が続くので、ゆっくりと花びらを散らせている。

 姫りんごの花はいまが盛りで、樹高はそれほど高くないがかえって花の愛らしさが引き立つ。桃色の濃淡の花びらがふわふわと咲き競っている。

 紫陽花や楓の新緑、柿の若葉と、姫りんごの花、花壇の花たちが春から初夏へ移ろう季節を思い思いに生きている。

 生命の力強さを感じる季節は、反面、亡くなった人や犬を思い出す季節でもある。母や父は春にはまた遠い1月と2月に他界したので、死んだ後訪れた春が強い印象となって残っている。花や緑の命が耀けば輝くほど、母や父がこの世にいないということが残酷につきつけられた。

 パソコンに向かい、ワードのファイル「4月の短歌」に、ここ数日詠んだ短歌を入力した。自分の歌ではあるがまったく満足できずに、どこか違う、みたいな思いを持っている。言い切れていない、詠い切れていない。そんな不完全燃焼な気持ちだ。

 午後からはいつもの美容院に行った。坂を上り最寄り駅に出て、電車に乗って行った。美容院はそれほど混んでいなく、1時間くらいで終わったので、いくつかの店でウィンドウショッピングを楽しんだ。さらに電車で二子玉川に移動して、買わずに見るだけのショッピング。買う気があるのだが気に入ったものがなかった。

 夕食にタイ料理のお惣菜を買い、朝食のパンを買った。そのまま帰ろうと思ったが、ある店を見て気が変わった。通りがかりによく見るカフェで、店の外にもテーブルと椅子が置いてあり、そこで珈琲を味わったり、道行く人を見ている人を、こちらからも眺めた。その店に入って見たくなった。

 店に入ると西日が店の全面ガラスを通して店内まで入っているのに気づいた。抹茶のミルクティーを注文した。抹茶のほどよい苦みがとてもおいしく感じられた。

 初めて入るカフェだがすぐ気に入ってしまった。スマホを取り出し、キープメモに詠ん短歌を入力した。街中のカフェで、カフェにいる人立ちをさりげなく観察するのが好きだ。実にいろいろな人がいて、いろいろな目的、理由で店に入ってくる。ガソリンを給油する車のように、カフェで小腹を満たしてさっと店を出ていく人もいるし、友だちや知人と長々と会話を楽しんでいる人もいる。

 外が暗くなったころ、店を出てバスに乗り家に帰った。

 

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碧空と柿の若葉と桜の花

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楓の若葉、緑色ではないが若葉である

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こちらも楓の若葉、きれいな黄緑色

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ギボウシの若葉

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姫りんごの花

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姫りんごの花は梅や桜やスモモと違い、葉っぱも同時に芽吹く

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