短い散歩以外は家にいた

 朝から雨が降った。少し遅めに目が覚めて、午前中はずっと掘り炬燵のある居間で過ごした。 

 金曜は燃えるゴミの回収日だが、雨が降っているので庭や駐車場の落ち葉の掃除はしなかった。

 炬燵に入って、ユーチューブのセミナーを聴講した。3時間半ほどの長さなので午前中1時間半あまり、午後1時間半あまりにわけた。ノートをとりながら聴いた。

 昨夜はかなり睡眠をとったはずなのに、眠りが浅いのだろうか。ユーチューブを見ているうちに目が疲れて休みたくなった。昼食後、ユーチューブを聴きながら眠くなり1時間ほど聴いたところで、炬燵に入ったまま横になった。

 目覚めてからも疲れが残ったので、自室に布団を敷いて横になることにした。

 だがいざ布団を敷くと眠気が覚めて、先ほどのユーチューブの続きを聴いた。

 午後からは雨が上がって晴れ間が出たが、外にすでに暗くなっていた。丸くなった月が東の空にのぼっている。14日目くらいの月だろうか。13日目の月はもう少しやせているから。

 近所の八百屋に夕食に足りないものを買いに行き、買ったものを持ったまま散歩をした。きれいな月がそうさせたのだろうか。感傷的な気持ちになって、柴犬レオがすごく若い頃によく歩いた道を一人で歩いた。レオがいた頃はまだ広い野原が残っていて、その草むらをレオは好んだ。その野原の一部が更地になり、家が建ち始めた。レオと建ち始めた家を散歩の途中に眺めた。新築の家の玄関の灯りが野原の続きのところにともり、これからここはたくさん家が建つのだなと思った。

 その通りになり、何軒もの家が建ち、いちばんはじめに建った家は奥まったところに目立たずにある。

 こんなことを考えながら歩いた。クリスマスのイルミネーションを飾る家も多い。二回の窓辺に電飾で飾った橇に乗るサンタクロースが飾られていたり。歩きながら、目を楽しませた。思えばわたしの犬たちは死んでわたしのもとを去ったが、生きていたらずっとわたしといっしょにいただろう。そう思うと今わたしが関りを持っている人たちはどうだろうと悲しみを感じた。わたしが相手から去ることもできるし、相手がわたしから去ることもできるだろう。

 夜空は晴れているようだがよく見ると薄い雲がかかっている。

 家に帰って簡単な昼食を作り、食べた。

 

たくさんの青柿落としてヘタだけを残す柿の木葉さへ失ふ

 

桜木のほそき枝さき空の青ほのかに残す夕空にひらく