どのくらい久しぶりか覚えていないがかなり久しぶりだと思う。
朝目が覚める前の夢にレオが出てきた。長い夢だったが覚えているのは最後の方だけだ。
夢の中でわたしもレオも家の中にいるが何かの拍子にわたしの前からレオが姿を消す。わたしは居間から自分の部屋に行き、ドアを開けると中に弟とレオがいる。弟はこちらを振り向き、レオはベッドから起き上がってこちらを見る。ここで目が覚めた。元気な若い頃のレオだった。
目が覚めて父母がいた頃のレオと過ごした日々を思い出した。毎日の日課だった散歩を元気よく出かけたレオ。若い頃は散歩が大好き。道を歩いているときの足どりははずむようでレオと歩くわたしの足どりも軽かった。そんな毎日がいつまでも続くように思えたときもあった。あまりに元気なのでこちらがついていけないと思うときもあった。だがいつか時が過ぎてレオの老いに気づくようになった。それでも多少の体力の衰えくらいでまだまだ元気と思っていたが「まだまだ」と思うようになったら年老いてきたということなのだ。若いうちはまだまだ元気なんて思わないから。
朝の散歩と近所の買い物以外は家にいて過ごした。買い物に行った店でどうしているかなと思っていた人2人に会えた。元気そうなので安心した。ひとりはわたしより10歳近く年上だがまだ2歳になるかならずの柴犬を飼っていて散歩が大変と言っていたので気になっていた。最近、住宅街で見かけなかったが多摩川の河原で散歩しているそうで、仲良しの犬と走り回っているとのこと。
新顔の野鳥わが家を訪れたり苔むす柿の木肌つっつける
新顔はインターネットによるとコゲラといふらし木肌つっつく
白梅が咲き進む日々寺に通ふ咲き初めから花盛りまで
風のない2月の宵の庭なにか待ちているやうに黙しており
われを見て起き上がりたる犬の夢若きその脚まぶしく見ゆ