実り豊かな五月の庭

夜中過ぎに目が覚めてしまい、いつもより遅めに起き、日曜の朝をはじめた。

日曜は部屋の掃除をする日なので、朝食のあと掃除をはじめた。仏壇の拭き掃除を簡単にした後、仏間に掃除機をかけた。

 仏間の外の廊下や居間の掃除がすみ、居間と続きの広縁に掃除機をかけている時、庭から女の人の声がした。玄関の扉が開いているのですぐ外に出ると、友だちと知人の二人が立っていた。友だちはペットボトルの水を飲んでいる。

 散歩をして引き返す途中、わが家に寄ったとのこと。かなり陽射しが強い。この時期はもっと早く出ないとだめねと知人。

 少し話し、帰るという二人といっしょに歩いた。ふたりの家はわが家から歩いて5分ほど。短い散歩をともにした。途中、花の手入れをしている道沿いの家の奥さんと立ち話をしたり、顔見知りの犬に話しかけてなでたり・・・・・・・・・・。

 さらに小さな日陰でしばらく立ち話をした後別れて帰った。

 家に着くと午後1時近くだったので昼食を食べ、掃除の続きは昼食後にした。

 午前と午後にまたがった掃除に疲れを感じた。掃除をしつつ、洗濯機を三回使ったのでその疲れもあるかもしれないが、昨日と比べて暑くなったのも疲れの原因か。何しろ昨日は薄手のカーディガンがほしいほどだったが今日は半袖でも暑い。

 庭に咲く花は移ろい、終わりかけている花とこれから咲く花がしづかにバトンタッチをしている。真っ白な芍薬の花びらが土の上にこぼれ落ちているのを見て胸が突かれた。あんなに見事に咲き誇っていた花が身を屈するように散りほぐれる。花はおのが姿の変化に嘆きを感じないのだろうか。きれいな時は短すぎるが順調に行けば来年もまた見事な花を咲かせることができる。

 庭の樹々は葉を繁らせているがまだ若葉の色だ。やわらかな緑色が目を癒してくれる。梅やスモモの実はまだ若葉と同じ色で、桃の実は赤みをおびたものもある。葉に隠れるようにして実っている梅の実やスモモの実を見ると、豊かな実りの季節に近づいているのを感じる。まず梅が収穫の時期を迎え、次にスモモ、そして最後に桃・・・・・・。

 この季節は腎不全で倒れた老犬ももこの看病をしながら生活した季節でもある。季節の移ろいはももこの最後へとつながっている。ももこは立秋を過ぎ、処暑の頃に息をひきとった。

 庭の豊かな実りは期待をふくらませると同時に悲しみももたらす。

 

 

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葉に隠れるように桃の実が

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これも桃の実、もう少し間引かないと

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これも桃の実、葉のみどりと実の緑色が光りと影のなかではっとするほど美しい

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これは梅の実。駐車場の後ろに植えた梅の木はあまりたくさんなっていない

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これも青梅

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すももの実、赤みをおびたものもある

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すももの実、きれいな緑色にうっとり