気温は上がらないが庭の花は咲き進む

 薄い雲がかかった空から陽射しが出たり翳ったりの一日だった。風が冷たく気温はそれほど上がらない。
 朝は千葉の農家の夫婦が軽トラックに野菜を積んでやってきた。2週間に一回金曜日に来る。ほうれん草、トマト、人参を買った。犬友だちの分もトマトとほうれん草を買った。
 午前中、郵便局に行った帰りと言って友だちが野菜を受け取りに来た。家にあがってもらって紅茶と弟にもらったお菓子を出した。炬燵に入ってもらい、テレビで放映している津軽のりんご農家の冬を見ながら話した。りんごの木の樹皮を食べる野ネズミは可愛い顔をしているが農家にとっては迷惑な存在。りんご畑に巣を作った梟が退治してくれるので梟は農家の人にとって福をもたらす鳥のようだ。
 友だちが帰った後はほとんど家にいた。庭に出てちょこちょこと庭仕事をした。ギボウシに芽だしのための肥料をほどこしたり、芽生えてきた紫陽花の枯れた枝を取り除いたり。庭仕事はいつも季節の次を見ながら次のためにやらなければいけないことがある。
 桃の花がちらほら咲き始め、スモモの白い小花も咲き始めた。奥庭の染井吉野はまだ一輪も咲いていない。東京は21日に開花宣言したがそれから気温があまり上がっていないから咲かないのだろう。


 忘れな草ヒヤシンス、ビオラ咲き競う花壇に春の陽射しさわさわ
 チューリップの葉に迷へる水ありて梅の花びら浮かべてをりぬ
 わが庭の染井吉野はまだ咲かず開花宣言より三日過ぎて
 つぼみふふむソメイヨシノが夕暮れの風に吹かれて影絵のごと

 庭歩くわれのうつしみ別の世をこころのなかでさまよひ歩く 
 犬の死が教えてくれし明日は今日の、今日は昨日の続きにあらず
 夕暮れて何もしなくていい犬を思へばわが涙とまらず

忘れな草の青が目立つ花壇

スモモの木の上のほうはまだつぼみだけ
これから咲くのが楽しみ

花開いたスモモの花
木の下のほうで咲いている

桃の花はほんの数輪だけ咲いている