小雨降る寒い一日

 ちょうど東京あたりで、寒さと暖かさの空気が切り替わる、変な天気。

 千葉県や神奈川県の伊豆半島では気温が上がっているのに、東京は1月の寒さに。

 底冷えがするという真冬の寒さを体感するなか、近くの特別支援学校に足を運んだ。

  校門を入って左にある売店では畑から収穫したての大根や蕪、ほうれん草などが並べられているが、大きなお札しかお財布に入っていなかったわたしは小銭を取りに家に帰るはめに。

 千円札を持ってきて、大根、蕪、スティックセロリ(茎まで食べられるブロッコリー)を各1つ買った。

 校内のカフェでは知人たちと談笑を楽しんだ。このカフェは学校の喫茶部の授業として運営され、先生の指導のもとに生徒さんたちが接客はもちろん、珈琲などの飲み物を作る。

担当の先生が来年で定年になるという話から、知人の1人が十年くらい前からこのカフェに来ていたという話になった。現在の先生は4人目の先生で、喫茶部の授業を8~9年担当している。

 わたしがこのカフェに行くようになったのは2013年の秋からだったと思う。柴犬レオが死んでから行くようになり、その時から現在の先生が担当していた。いつの間にか長いおつきあいになった。

 レオがいなくなり、老犬ももこがいなくなり現在に至る、わたしにとって辛いことも多かった歳月を思うと、このカフェに足を運ぶことが支えのひとつだったような気がしてきた。

 

 昨日のことだが、月に2回参加している歌会の詠草(短歌)をまとめてプリントしたものが送られてきた。風邪を引いたため、わたしの代わりに仲間のひとりがやってくれたのである。だが詠草のプリントには歌を詠った人の名前が書かれていて、次の歌会の司会をわたしがするように暗に促している。ひと言一筆箋にでも書いてくれればいいのに、と思った。次の司会をお願いします、とか。

 

 

夕食のおかずひと品宙に消ゆ肉屋のシャッター閉じてゐたれば

 

落葉掃く朝の庭へとわれいなき未来より吹く風とどきたり

 

次々と店が畳まれさびれゆく商店街を氷雨訪ねくる