猛暑ではないが蒸し暑い日曜日。
朝6時半ごろ目が覚めて、硝子戸にかかるカーテンを開けて庭を見ると雨が降ったばかりのようで今日もいい天気は期待できないと思った。
だが時間がたつにつれて、陽がさすようになり、まあまあの天気の日曜となった。もわっと湿度は高いが。
今日は月に一度、明治神宮で開かれる月次歌会の日なので10時半ごろ家を出た。
会場の社務所に着くと別の歌会の仲間がひとり先に来て席をとってくれていた。その人は兼題「座」で応募したわたしの歌が選外佳作に選ばれていると教えてくれた。老眼のわたしは裸眼だと自分の名前がよく見えず、気がつかなかった。
すももの実捥がむと伸ばす手の先に巣に座りたる鳥の顔見ゆ
庭のすももに巣を作った鳥がいて、すももを捥ごうとした時、鳥の顔を見て驚いた実体験を詠っている。実際は頭上に鳥の羽ばたきを聞いて巣を作ったことを知り、飛び去ったと思い、2回目に捥ごうと手を伸ばしたとき、鳥の顔を見てしまったのだが詳しい経緯は詠っていない。こんど連作で詠ってみようかな。
月次歌会の講師は森山晴美先生。当座は「繋ぐ」。
先生がおっしゃるにはいい歌がたくさんあり、選びきれなかったとのこと。
わたしが3首詠い、そのうち一つを出した。
自転車とフェンスを繋ぐ役目してへくそかずらはひとしく咲きつ
先生はフェンス沿いに放置自転車がいくつかおいてあり、へくそかずらがからまる光景と解釈された。先生は「ひとしく」ということばを解釈されたが、へくそかずらがどういう植物化を知らない人にはがわかりにくいと言われた。
「ひとしく」ということばで表したかったのは、へくそかずらがつるを伸ばし、自転車とフェンスという用途の違う二つのものを繋げたがどちらにも同じように花を咲かせているということだ。
あと二つの歌は
みなとみらいに停泊中の帆船日本丸を詠ったもの
帆をたたみ岸につながれ日本丸はみなとみらいに骨さらすごとし
虹を詠ったもの
天と地を繋ぐ役目の大き虹 都会の空に希望をしるす