陽射しが出た午前中、歯医者に行く

朝早くは雨が上がった後の曇り空だったが、時間が進むにつれて陽射しが出た。

弱々しい陽射しではなく、力強くこのまま晴れが続くのではないかと思わせる陽射し。

 植木鉢を陽のあたる場所に移動させた。

 まだそれほど晴れていない時間に、花が咲かないツツジを1本剪定した。紫陽花の大株の木の根元にはびこる草を引き抜いた。

 もう少し庭仕事をしたかったが、午前中に歯科医院の予約があるので家に入ると出かける時間が迫っていた。

 急いで支度をして家を出た。

 令和元年の最初の日。最寄りの駅まで歩く途中に有名な女学園があるが、校庭にもその周りの道にも人影がまったくない。

 今日は新天皇の即位の日で祝日であることにいまさらのように気づいた。

 歯科医院のある街はいつも通りのにぎわいで何も変わらない。

 この変わらなさがいい。

 15~6分ほどの治療で終わり、歯科医院を出た。

 今ブログを書いていて思うことは、いつもなら歯科医院へ行く坂道を上ったり下りたりするとき、老犬ももこを思い出すのだが今日は思い出さなかったということだ。

 妙に寂しい。別に年号が変わったから、ではないが、ももこが遠ざかっていくような気がして、ももこーっと大きな声で呼びたくなった。

 

 

つつましき暮らしをしまししわが母を思へばにじむ愛(かな)しみの涙

 

令和となり最初の日の校庭を鳥影よぎりしづけさ深し