晴天の日曜、*明治神宮月次歌会へ

久しぶりに朝から晴れて洗濯をしたり、芽生えたばかりの鉢を日なたに移動させたり、動き回った。
 いつもより少し遅れて家を出た。JR原宿駅近くの明治神宮で開かれる月次歌会に参加するために。
 駅を降り、神宮方向に歩くといつもにも増して外国人の観光客が多いように思った。鳥居をくぐり参道を歩くとまわりの8割近くは外国人のようだ。
 歌会に来られる講師は松坂弘先生。当座は「彼岸花」または「曼珠沙華」。
 先生はこの当座を選んだ理由を話された。明治大正期に活躍した歌人、木下利玄が曼珠沙華の歌を連作で読み、評判となったそうだ。この時期になると先生はこの歌を思い出すと話された。
 木下利玄の歌集からいくつかを読んでくださった。下の歌がなかでも一番有名な歌のようだ。

 曼珠沙華一むら燃えて秋陽つよしそこ過ぎてゐるしずかなる径

 あまりいい歌が詠めなかったがいちおうわたしの歌を記して置く。木下利玄の歌と並べて記すのは気がひけるが。

 しろじろと曼珠沙華咲く水辺に子らが網を手に魚探しをり

 老犬ももこが亡くなった夏、彼岸を迎えた頃、図書館に行く道沿いに水路があり、白い曼珠沙華が群れ咲いていた。網を手にしたこどもたちが水路の中をのぞき込んでいた。こんな光景が忘れられないでいる。




 


 「一葉」という名の和菓子