雨模様の日曜日。折りたたみ傘を持って出かけた。今日は月に一回、月末に開かれる明治神宮月次歌会の日。
いつもより一時間早く家を出た。歌会の前に明治神宮御苑の花菖蒲田を見るためである。
JR原宿駅改札を出て、跨線橋を渡ると明治神宮の大鳥居がある。くぐって参道をしばらく歩くと左手に明治神宮御苑の入口がある。
招待券を出して入苑し、木立にかこまれた道を下ってゆくとまず大きな池があり、薄紅色と白い水連が咲き競っている。
さらに奥に歩くと花菖蒲田が・・・・・・。4年ほど前にもこの時期に訪れたがあのときは終わりかけていた花菖蒲が今日は花盛りだ。いい日に来たなと思った。
亡くなった母親も32年前の6月26日にここを訪れている。水連が咲く池を背景に撮った写真が残され、写真の日付でわかる。
花菖蒲田の奥にある清正の井戸も見てから、さきほどの入口に戻った。
今日の月次歌会は初めての講師の方が来られる。昨年まで講師をされていた岡野弘彦先生に代わっていらしゃる沢口芙美先生である。
当座は「日傘」。いつものことだがあまりいい歌ができなかった。かなり苦心惨憺したのだが。
光琳の流水の帯しむる女(をみな)白日傘にて小走りにゆく
着物姿と日傘のとりあわせだが帯に焦点をあてたところに工夫が感じられるとの講評である。
実は歌会に行くため最寄り駅まで歩く途中、流水の模様の帯をしめた単の女性を見かけたのだが、この女性に日傘を持たせて歌を詠んだ。半分現実、半分創作の歌である。
歌会に参加されたみなさんの歌にはとてもいい歌がいくつかあり、とても参考になり、刺激をいただいた。ありがとうございます。
ブロック塀ゆ紫陽花しだれ咲き静かなるかな水無月の街