明治神宮歌会へ

 先週末は予想外のアクシデントが起こり、そのためにあたふたした。
 先週の金曜日に墓参のために買った花はずっと家に置いたままになり、今朝やっとお寺に足を運んだ。つぼみの状態で買った百合は花開き、甘い香りを放っている。陽射しが強い墓地でどれほど花を保つことができるのだろうか。
 明治神宮歌会の会場である社務所に着いたのはいつもより少し遅い時間となった。
 講師は来嶋靖生先生。当座は「初夏」。
 家の近くの寺から最寄りの駅まで歩く道で見たことを歌にした。
 
 提出した歌は

 初夏に伸びる木賊のみどり濃く日傘手に歩くわが目を射たり

初夏に伸びる木賊のみどり濃く日傘の下のわが目を射たり(2019年5月29日推敲)

 先生は「日傘手に歩く」が上句と下句の間に入っていることで歌がわかりにくくなった。語順を変えた方がいいとおっしゃつた。

 この歌は実は 「白壁を守るがごとき木賊の列 日傘手に歩くわが目を射たり」という最初に作った歌に「初夏」ということばを入れて作り直したもの。真っ白な壁の前に木賊が並んでいてその緑と白の対比が目に飛び込ん出来たことを詠ったものだ。初夏の言葉を入れたことで情景がぼやけたかも。

 初夏の題でこんな歌も詠んだ(出さなかった歌)

 白化粧まだ整わぬ半夏生 初夏の川辺に浅きみどり

 歌会の最後に先生がこんなことを言われた。自分の歌に自信を持っているときに歌が上達すると。自信を持つとは迷いがないということだろう、迷っている状態より迷いなく詠むほうがいいのだろうか。
 歌会から家に帰り、再度墓参りに行った。花立の水を替えるために。初夏の強い陽射しで花がしおれないように。