朝から陽光がいっぱい。
これから咲く実のなる梅は陽射しをあびて、つぼみが今にも咲きそうにふくらんでいる。ちらほら咲き始めた花の数も昨日より多い。
今日は月に一度開かれる明治神宮月次歌会の日。
JR原宿駅を降り、跨線橋を渡り、鳥居をくぐって参道を10分ほど歩いて歌会の会場である社務所に行った。
今日の歌会の講師は松坂弘先生。当日出される短歌のお題(当座)は「どこか」。白板に書かれたお題を見て、え?と思ったがなんとか歌を作った。
わたしが出した歌は
「どこかよりくぐもる音して見上ぐれば春めく空に飛行機光る」
遠くから聞こえる飛行機のエンジン音を「くぐもる」と表現したことをほめられた。実際、そういうふうに聞こえると。一句一句に実感がこもっている歌と言われた。
歌会に行くため最寄り駅に向かっているとき、この歌に詠った通りのことがあり、それを詠った。かすかな音に空を見上げると飛行機が陽光をあびて光り、真っ白に見えた。どの街に飛んでゆく飛行機なのだろうかと思った。
「どこか」という題は難しいと思うがみなさんいい歌を作られていた。はやぶさ2のリュウグウ着陸を詠った歌が2首あった。ひとつは60センチのピンポイントで着陸したことを詠っている。
1月の月次歌会では講師の方は体調を崩して欠席したが、当座「飛」で作った歌は提出した。その歌が佳作に選ばれていた。
「街川の水面低くを飛ぶ鷺が橋をくぐりて視界より消ゆ」
近くの川でよく見かける鷺をよく短歌に詠むがそのうち2作が講師の方に選ばれた。
もう一つの歌会の仲間は「飛」の当座で詠んだ歌が天に選ばれていた。「天」は最高賞にあたる。「天地人」の作品が3首、佳作の作品が7首でいつも10首の歌を講師の方が選ぶ。
庭の花の写真をアップロードしながら寂しくなってきた、こうして写真である瞬間を留めても時間は止まらず、どんどん変わっていくから。その変化が美しいという考え方もあるが、変わっていくものはどこか寂しい。