寒い一日、ほとんど家にいた

 朝は晴れ間が出た。早朝の空に月影が浮かび、葉がまばらな銀杏の木と一枚の絵をなしていた。
 近くのコンビニに朝食のパンを買いに行った帰り車で娘さんを送ってきた友だちに会った。車を止めてくれ、少しだけ話した。老いた愛犬の話を聞いた。今年の春ごろまで毎日のように友だちや犬と一緒に散歩していたがいつからかあまり歩けなくなった。やはり、歩くことは歩くがとてもゆっくりで時間がかかると言った。
 だんだん雲が出てきて気温が上がらず寒い一日となった。朝の買い物以外は午後近くの店で買い物をしただけでずっと暖房のきいた居間にいた。昨夜、何回か目を覚ましてしまい、睡眠不足であまり元気がでない。炬燵のそばでごろっと横になったが眠ることはなかった。
 夕方遅くなって昨日描いた柴犬のガラスの置物をまたスケッチした。昨日描いた絵をよく見るとスケッチが不正確なことに気づき、より正確にスケッチした。対象を良く観ることが大切。なんとなく絵を描いてしまうのはよくない。

 寝不足の目をする月影を見ながらポケットに手を入れ歩きたり

 描きかけの絵のやうに葉まばらな樹は枝先に月を突き刺す

 われの歩みに合わせ月も動きたり前景を変へつつどこまでも