蟷螂(かまきり)を庭で見た

 わが家では台風の雨風の影響がほとんどなかった。花壇に植えた風に倒れやすい草花は昨日の同じ状態で朝の庭にあった。植木鉢の移動はしなくてもよかったとも思ったが、やはりこれからも最低限の備えだけはすることにしたい。
 蒸し暑く今のエアコンを入れてほとんど一日を家の中で過ごした。午前中は朝方、コンビニに買い物に行ったのと、目高のえさやりに庭に出たくらい。
 お昼過ぎに朝顔と百日草を植えたプランターがからからに乾いてぐたっとしているのを見て水やりをした。あまり雨が降らなかったのだろうか。たっぷりと雨水を吸ったプランターはこんなに早く乾くことはない。
 夕方,目高に二度目のえさをやるため庭に出て、鷺草の鉢にも水をやった。水をやった後、鉢植えのアガパンサスの花が終わった茎が顔に当たり、目の近くだったので危ないと思い、茎を折ろうと手を伸ばしたとき、茶色の蟷螂が目に入った。アガパンサスの葉からツツジの葉に移動しているところだ。久しぶりに庭で蟷螂を見て、自分でも不思議だがうれしかった。柴犬レオがいる頃、大きな蟷螂が居間の食卓の上にいて(わたしの身体にくっ付いて家の中に入ったのかもしれない)、絶叫したことがある。その後しばらくしてから一度花壇にいる蟷螂を見たがどちらもレオがいた頃で、レオがいなくなってからはいちども見たことがない。だから、蟷螂を庭で見ることができてレオがいた頃を思い出すことができてうれしかった。庭が蟷螂の棲息にまだ適していることを確認できたのもうれしい。
 蟷螂は見た目はこわい(?)が害虫を食べてくれる益虫でもあるようだ。人間の勝手であることは承知だが益虫ならますます庭にいてほしい。
 さらに庭でいちばん広い花壇にも緑色の蟷螂を見ることができた。グラジオラスの葉っぱに顔を下に向けていた。茶色の蟷螂はコカマキリという種類で、緑色のはチョウセンカマキリという種類かもしれない。どちらもそれほど大型ではないから。緑色で大型だとオオカマキリらしい。居間の食卓にいたのは今思うとオオカマキリのようだ。


 蟷螂を5年ぶりに庭に見てお帰りなさいと言いたきかな

 じれったく思ひし鷺草ひとつだけ台風過ぎて花開きたり
 

朝の空

紫色のグラジオラスは何色かわからずに植えた球根から咲いた
老犬ももこがいた昨年の夏に植えた球根を掘り起こしたもの


蟷螂がいたのは奥のミソハギのそばに植えたグラジオラスの葉

鷺草の鉢を朝撮った写真
夕方はひとつだけ花が咲いていた