鷺草が咲いた

 



 朝の空は雲一つなく猛暑になりそうな空だった。6時台にして空気がすでに熱せられていた。
 東京は最高気温37度越えの予報だが実際どのくらい気温が上がったのだろうか。
 朝の8時頃からエアコンを入れて猛暑日に臨戦(?)体制を整えた。
 昨夜も暑くて夜中過ぎ一度目を覚ましてしまい、しばらく眠れないので起きて居間に移動してパソコンをいじっていたらすぐ眠くなり眠った。
 そんなことがあり、今日も一日家にいた。
 鷺草は昨日の夕方ひとつ咲き、今日の朝ひとつ咲いた。いまのところふたつだけの鷺草の花。
 昨年より遅いような気がして、昨年の写真をパソコンで見てみた。昨年は7月末に咲き始めたので今年は九日ほどおそい。7月と8月の写真が同じファイルに保存してあるので老犬のももこの写真を見た。最後のほうのももこの闘病に苦しみ弱った顔。それでも確かにそこにももこがいて、なんども声を出してももこと呼んだ。ももことわたしの最後のツーショット写真は、ももこの顔が少しだけおだやかに見える。昨年の夏は確かにこの家にいたももこを強く感じることができた。
 今日は家にいて、ある短歌祭に送る歌を2首ひねっていた。「空」という題詠と自由題の歌である。題詠のほうはこの歌にしようかなというのが1首あった。もっといいのができたらそっちにするつもだったが、結局その歌にした。自由題の歌は昨日作った歌。正直言って自信はないけれど参加しようと思っていたので送ってみた。
 ブログを書いている間に夕立が降ってきた。そんなに強い雨ではないけれど、少し涼しくなった。エアコンをとめて外の空気を入れている。さきほどぽつぽつしたので洗濯ものを取り込んでおいてよかった。

 朝夕の庭に虫の音聞こえるを蝉は負けじと声はりあぐる

 空豆を摘める老女(おうな)の笑み光る河瀬直美のフィルムのなかに

 回覧板持ちくる顔が若くなり新しき潮の流れと思ふ

 隣りの家の壁に影さし揺れる枝はじめて眺む風景となりて

 隣りの家二階家になり台風が過ぎて後の空小さく見ゆ