たまゆらの梅の香り

 ブログを書いていたら何かの操作をしたわけではないのに、とつぜん文章が消えてしまった。書き終える寸前だったのショックである。
 短めに書くことにする。
 何かの用事で玄関を出て数歩歩くとふわっと梅が香ってきた。花が咲き始めて香りを感じたのはこれがはじめて。ふり返って仰ぎ見ると紅梅の花は真っ盛り。風はないが花が陽の光で温められ、空気が動いて下の方まで薫ってきたのだろう。

 たまゆらの梅のかほり同じ道歩けどふたたびは薫ることなき

 あたたかき空気に乗りし梅の香のわが鼻くすぐるたまゆら

 

 朝寝坊したためいつもの朝の散歩はせずに、午前中と午後早くは家にいた。一回だけ肉屋さんに買い物に出たが。夕方近くになり庭に出てお隣との境に植えた木槿を2本剪定した。脚立を持ってきて上り、斜め上に伸びたたくさんの枝を片っ端から切った。木槿の裸樹を目の前にすると老犬ももこがいた夏を思い出す。葉を茂らせ、初夏から秋口まで花が咲き続けた。ももこが闘病していた時期とちょうど重なる。ももこがいなくなった後もしばらく花が咲いていた。初冬に葉が黄色くなり、やがて落葉した。
 
 午後三時老犬ももこが亡くなりし時刻近づくが何ごともなし
 おそめの昼ご飯終え歯を磨けり老犬ももこの異変そのときに

 三姉妹のごと並べり陽射しあびるラナンキュラスの三つの鉢は

 陽だまりに咲くビオラの花 冬去れば瞬く間に過ぎる春とおもふ

 「梅冬至」とふ名でありしかわが庭に一番に咲き初めし紅梅は

 紅梅も白梅も愛犬おりし昨年は花少なきをおもふ


駐車場の後ろにある白梅は一輪だけ咲いた
午後遅くになり数輪咲いていた