庭の花たちが咲き始める

 朝夕は風が冷たく夜は気温が下がるが陽射しは少しづつ春らしくなってきた。朝は日を追って早く開けるようになり日が落ちる時間が遅くなった。
 庭の花は季節の変化を敏感に感じ取って、庭のあちこちで花が咲き始めた。
 沈丁花はまだ寒いせいか花の開き方がゆっくり。でもこの方が長く花を楽しめる。駐車場の後ろ、ブロックで土留めをした場所に植えたミニスイセン
昨年の今頃、老犬がももこがいた時に植えたものだが球根で夏を越し、また花を咲かせた。短い丈の葉っぱとつぼみをつけた茎をいっぱい地面から出して、10センチにも満たない高さの花がひとつふたつ今日咲いたのである。ももこはこの春を迎えることができなかったが、ももこがいた春に植えた花が咲いた。ミニスイセンの花の向こうにももこがいるような気がした。
 実のなる梅の木は庭に10本近くあるがどれも花が開き始めた。駐車場の後ろに植えた梅の木は花の進みが早い。この庭でいちばんの古木の梅はちらほらと咲いている。植木屋の手が入ったのでどれも枝を短めにされているが花つきはいいほうである。ただ、花が咲き切っても圧倒されるような満開にはならないような気がする。よくぞ咲いたというような満開の梅の木をまた見てみたい。
 午後は近所の知り合いのご自宅にお邪魔して、持参した信玄餅などを味わいつつお茶の時間を楽しんだ。いつも散歩に行く犬友だちもいっしょである。血糖値を気にしているわたしは間食をなるべく避けてきたがときにはこういう時間も楽しみたい。

 昨年(こぞ)逝きし犬を知らぬ水仙の黄色まぶしくわが目に見ゆる

 寒ゆるみ緋目高二匹水がめの水を動かし泳いでいたり

 鳥かごのセキセイインコ四つの目に見られ話しかけられ触られる

 青梅のたわわに実る季節には病篤き老犬おりき

 測りしれぬことあまたありてわが胸の容量におさまりきらず

 一年を過ぎし梅酒の水無月の光と風と思ひ出のいろ

花が咲き進む実梅の花

古木の梅はまだ一分咲ていど

つぼみをたくさんつけた沈丁花
ゆるやかな速度で花が開いている

今日花が開いたミニスイセン

室内に置いたシクラメンの鉢
ももこがいた昨年も一昨年も咲いたので
陽射しがそそぐこの部屋にももこの姿が見えないのが寂しい