梅を収穫した

 朝から晴れたが湿度が低く、気温も上がらなかった。強めの風が一日中吹いていた。
 昨夜は同じ部屋に眠る老犬ももこに起こされたわけではないが、数回目が覚め、その都度、ももこの布団に敷いているバスタオルを交換した。夜は寝たままおしっこをすることが多く、バスタオルがおしっこを吸収し、濡れたままでは不快だから。
 午前中、近くのお寺にお墓参りに出かけ、家に帰ってからももこの皮下点滴をした。終えた後、急に眠くなり10時頃からお昼前まで昼寝をした。ももこは同じ部屋の1mと離れていないところに寝ていた、
 昼寝から目を覚まし、洗濯機に入っている洗濯物を干し、次にももこの昼食を用意した。昨日から一日3回、ももこに食事を与えている。一回に食べる量が少なくなったので3回にした方がいいと思ったのである。
 朝昼晩と、お粥や茹でたさつまいも、人参、さやいんげん、かぶなどと少量の肉、薄いスープをハンドミキサーでポタージュ状にしたものを食べてもらっている。朝食はももこは自分でぺろぺろなめて、3分の1ほど残した。お昼は横になったままで食べようとしないので、シリンダ(注射器)で流し込んだ。昼食は肉を入れずに生クリームを小さじ1杯加えている。生クリームは乳製品だがたんぱく質より脂肪分が多く、リンのが含有量も少ない。
 口の中に流しいれても、ももこが美味しそうに食べるているのがわかる。食べたくない時は口を開けないし、歯ぎしりを起こすことがある。
 夕方近くになり、色づき始めた庭の梅を収穫した。緑色の葉っぱの中に橙色を帯びてきた梅の実が目立つようになり、そろそろ収穫の時期をこの数日思っていた。風が強いのが気になったが、梅の収穫にはさしさわりがなかった。
 例年だと近所の方に助っ人を頼むのだが今年は実が少ないのでひとりですることにした。数が少ない分、大粒の実がなっている。魚の一本釣りのように、ひとつひとつていねいに採り、なるべく傷がつかないようにした。
 2時間くらいかけて6キログラムほどとった。梅酒を作る弟に2キログラム、残りは梅酒と梅干し、梅ジュースなどわたし用である。
 夜になり、下ごしらえした梅1キログラム強で梅酒を漬け込んだ。ももこがいる6月に梅酒を漬け、いつかももこを思い出しながら味わう日が来るかもしれない。