眠ってばかりいる老犬ももこ

 昨日は夕食をほとんど食べずに歯ぎしりを繰り返した、推定年齢13歳のミックス犬ももこ。
 夜はわたしといっしょの部屋に眠った。昨夜は11時前に眠りにつき、12時過ぎにももこが足をこするような音に起こされた。トイレだなと思い、抱いて家の前の道路へ。一回おしっこをし、まだしたいような様子なので駐車場に入り、しばらくしゃがんでいたが小さなおしっこのしみが2つできただけだった。抱いて家に戻り、ももこをバスタオルを敷いた布団の上におろし、わたしは濡れたバスタオルを洗濯機に入れるため台所に行った。居間を通り寝室に戻ろうとすると、居間のほうにももこが歩いてきた。横になっているものと思っていたので驚いた。お腹がすいたか咽喉が乾いたのかと希望的な見方をし、急いで用意しももこの前に持って行ったがほとんど食べることも飲むこともしなかった。
 ももこを抱いて寝室にいっしょに戻り、眠ったが朝までに1〜2回ももこが布団の上を横になったまま移動する音で起き、濡れたバスタオルを取り換えた。
 あれからももこは自分で起き上がろうとしなくなった。朝、わたしは早めに目が覚め、ももこを見ると眠っている。そのままずっと動物病院に行くまで横になっていた。いつもならおしっこをしたいと目で訴えるか足を動かすのだがそういうこともなかった。
 朝9時少し前に行きつけの動物病院に着いた。腎不全の進行具合を知るために血液検査をしようとのことだったが、あまり数値が変わらないのではないかと思い、ことわった。膀胱炎のために抗生剤を服用しているので尿検査をしてもらった。膀胱に注射針を刺して尿を抜き取るとき、痛かったのかももこがあばれそうになった。足を上に向けて看護師さんが押さえているのだがその足を激しく動かした。ももこが可哀そうでならない。なんでこんなに痛い目にあわさなければいけないのだろう。だが尿検査はわたしの依頼である。この前の検査はほとんど痛くなく、ももこはふつうにしていたから気軽に考えていたのである。
 ももこの尿はスッカリきれいになって、細菌の影はなく、白血球や赤血球も見られなかった。先週の金曜に検査したももこのおしっこがいかに細菌で汚染されていたかわかった。おしっこが出やすくなったのがももこにとって唯一のよかったことだ。
 病院で静脈点滴をするつもりだったが獣医師はすすめなかった。点滴をしてもそんなに良くなるわけでなく、ももこへの負担が大きすぎるとのこと。多分、獣医師も匙を投げる状態なのではないか。家という落ち着いた環境で、皮下点滴の量を多くすることで水分補給をしましょうということになった。
 11時前に家に帰り、少したってからわたしの手で皮下点液をした。ももこはおとなしく横になっていた。
 今日のももこは病院から帰ってから庭に面した広縁でほとんど眠っていた。お尻の下にトイレシートを敷いて垂れ流しである。午後になり、何回か目を覚ましたとき、病院で渡されたシリンジ(注射器)で人間用のOS-1を2〜3倍に薄めたものを口に流しいれた。湯がいた野菜と鶏肉団子、おかゆにスープを入れ、ハンドミキサーでポタージュ状にしたものをももこが自分でなめた。

夏空がひろがる
太陽の下は暑いが湿度が低く、室内にいると涼しい

この夏空の下、ももこは簾のある部屋で眠る

桃も少しづつ大きくなってきた
熟する頃にももこはいるだろうかと思ったら目頭が熱くなった