冬の椿を描いた

きょうへい 今日は奇妙な天気の一日。午前中は晴れて日差しが出た。疲れがたまったのか、自室で横になっていたが目が覚めると障子が冬の陽光で明るくなっている。葉の影が映っている。ああ晴れたんだと思ったが天気は続かなかった。 
 お昼前、雲が出てきたとき、庭に出てム葉を全部落したムクゲの枝を一本だけ切った。裸木になったムクゲは空に向かって細い枝をすーっと伸ばしている独特の姿だ。かなり大胆に切ったが、夏になればまたたくさんの枝を伸ばしてくれるだろう。
 午後は雨が降り始めた。窓から庭を眺めて雨が降っているのに驚いた。午前中の陽光がまだまぶたの裏に残っていたので。雷も鳴り始め、午後は本格的な雨。天気予報通り。
 変化の激しい天候はわたしの心の中みたいだと思った。冬の雨が降る庭を眺めていると、心の中がざわざわとした。柴犬レオのことがいつも心の中にある。
 午後は炬燵の中に入り、パソコンの画像を見ながら乙女椿の絵を描いた。数日前に撮った写真だ。寒さに向かう中、早まって咲いた乙女椿。でも一輪でも咲いてくれて、励ましを得たような気になる。乙女椿の絵は、亡くなったレオに、今年も乙女椿が咲いたよ、一輪だけだけどねと語りかけるために描いた。思えば今年の春は乙女椿がいつものように満開になり、花たちが散って地面がピンク色になった頃、レオは庭に面した部屋でよく過ごしていた。地面に落ちたピンク色の花がハイライトの役目を果たし、庭も部屋も明るい空気に包まれていた。

 昨日は近くの特別支援学校にあるカフェ&ショップに行った。学校にある農園で取れた大根を、落ち葉の回収に協力した引換券で受け取り、カフェでハーブティーを飲んんだ。ステビアスペアミントカモミールレモングラスブレンドしたお茶で、ステビアの甘みがきいて、ミントやレモングラスのさわやかさ、カモミールの優しい味わいがほどよく美味しかった。犬友だちのひとりと相席になり、再会を喜んだ。カフェ&ショップの責任者である先生の(前にいた学校での)教え子が母親といっしょに会いに来ていた。
 教え子は肢体が不自由で、車椅子で来たようだ。卒業制作に、舘ひろし柴田恭兵が共演した「あぶない刑事」を生徒たちで脚本を作り演じたDVDがあると先生に話していた。話し方も不自由なところがあり、聞き取りにくいがふつうに会話ができる。
 カフェ全体が和気あいあいとした雰囲気になり、いい時間が過ごせたと思った。


鉛筆でスケッチして、水彩色絵具で色づけした
花や葉っぱの輪郭をサインペンで描き加えようかと思ったが
線が強過ぎると思い、やめた