柴犬レオの6回目の月命日に初氷が張る

 今日は今年6月15日に他界した愛犬レオの6回目の月命日。朝の冷え込みは強く、8時半ごろ庭に出たら、メダカを飼っている水瓶に薄氷が張っていた。メダカのいる容器は外に3つ置いていあるが、いちばん寒い場所にあるものが張っていた。花壇には霜が降り、ビオラやスイートアリッサムなど花苗がくたっとしている。駐車場の後方のブロックの上に置いた紅梅の盆栽は凍りついていた。昨夕水やりをしたのがいけなかった。氷が張らない軒下に移動させた。
 こんなに寒くなった日がレオの月命日なので感慨もひとしお。レオが亡くなった日はまだ梅雨の前で、暑さはともかく異常に湿度の高い日だった。廊下とレオがいる庭に面した部屋との境のドアを開け閉めすると、妙な音をたてた。湿気で木が膨張し、たてつけがさらに悪くなっていた。
 2013年最後の月命日で、次は新しい年になるということも胸にずっしりとくる。今年は年の半分近くレオと過ごしたが、来年からはレオがいない新たな年が始まる。
 気持ちを切り替えて新しい年を生きようなどとはまったく思わないが、これでいいと思っている。気持などそんなに簡単に切り替えられるものではない。車のハンドルとは違うのだ(ときにはハンドルと同じくらい切り替えられることもあるが)。
 いろいろ考えて、今年の年賀状は出さないことにした。レオはわたしにとって大切な家族なので、わたしの心は喪に服しているから。
 その代わりといっては失礼になるかもしれないが、寒中お見舞いを書かせていただくことにした。
 クリスマスの飾りはレオがいた昨年のようにして、お正月の飾りも同様にして、レオがいた時を偲ぶことにしよう。父が亡くなり喪が明けてレオといつまでいっしょにいられるだろうという内心の不安を抱えながらも、レオと共に暮らしていることを楽しみたいと昨年のクリスマスや今年のお正月はささやかな飾り付けをした。その気持ちを忘れないために同じようにしたい。


薄氷が張ったメダカの水瓶

花壇に植えたビオラも霜でくたっとなっている
気温が上がるともとに戻るので寒さには強い


朝は今年いちばんの寒さだったが日中は日差しがあたたかだった。駐車場に出て、花苗を植えたポット鉢を日向に移しているとき、愛犬を散歩中の犬友だちと会い、しばらく立ち話をした。愛犬のゴールデンリトリバ―はおとなしい性質でリードなしで散歩している。駐車場に入り、匂いをくんくん嗅ぎ、車の回りを一周して戻ってきた。レオの匂いがすっかりなくなったのだと思った。このゴールデンリトリバ―は女の子でレオのことを目上の犬として認め、こわがっていた。レオの匂いが残っていたら駐車場には入らないだろう。
 衰えながらもレオは自分のテリトリーを守り、最後まで目下の犬に弱みを見せまいとした。レオに愛を感じるのはこういうところで、わたしは限りなくレオの心情に共感し、心からの愛を捧げたくなる。親ばかといわれるのは百も承知だが見上げた最高の柴犬だと思っている。
 今日、犬友だちとほんとうに久しぶりに話しができたのは、亡くなったレオがどこかでそのようにしてくれたように思う。レオが元気で散歩をしていたとき、この犬友だちの家の前でよくひと休みしたものだった。犬友だちと今日みたいに話しながら、犬たちも適当に遊んでいた。そんな昔のことではないが4〜5年のときがたっているだろう。
 まだ明るさが残っている夕方に買い物に出た時は、和菓子屋さんのご主人にレオのことを聞かれ、半年前に死んだと言うと3か月前くらいはまだいたように思うが、もうそんなになるのかと言われた。さらに多摩川の河原でレオと散歩しているときや家の前でもよく立ち話をした近所の奥さんに久しぶりに会い、レオがいなくなってお寂しいでしょうと言われ、少し話した。レオに縁がある方に今日は会うことができ、レオもどこかでワンワンと嬉し泣きしているかも。


柴犬レオの仏壇に花を手向けた
ストック、スイートピー、ミニバラ、風車菊など
ミニバラと菊は庭からとってきた


月命日なので数日前レオの仏壇をきれいにするとき、
骨壷をレオのベッドの上に置いておいた
いつもは仏壇から下ろしてそのまま拭き掃除をするが、
廊下にお日様があたってあたたかそうなのでベッドも日にあてその上に置いた
「陽だまりに骨となった犬がいる元気な頃をなつかしむように」
「陽だまりにレオのお骨(ほね)もやすらいで」