近所の友だちの家でお茶を飲む

 曇りでときどき小雨がぱらつく天気。気温は下がったがまだ暖房を使わないですんでいる。
 週末だけ小売りをする近くの店に行き、鯵やあさり、塩鮭、サニーレタス、キュウリ、リンゴ、長ネギを買った。
 近所の友だちも買い物に来て、遊びに来ないと誘われたので後で行きますと返事してわかれた。
 浅利とシメジのリングイネと、サニーレタス、トマト,蒸しかぼちゃのサラダの昼食を食べた。食後、庭で何本か百日草などを切り、小さな花束を持って友だちの家に行った。
 友だちも昨年3月愛犬を亡くしているので、その犬のための花である。
 愛犬のお骨や遺影は、ご家族の仏壇の横に置かれている。大輪の百合が供えられていた。その横にわたしが持って行ったささやかな花を供えられた。
 紅茶をいただきながら、話はつきない。独り暮らしで家族と話すこともないので、こうやって友だちと話す時間を持つのはいいことだ。もともと話し好きというほうではないが話を聞いてくれる人がいれば話すのは楽しい。
 帰り際に友だちの愛犬の写真の写真を見せてくれた。家族に囲まれた写真が多い。いっしょに車で家族とでかけ、ともに時間を過ごした。お花見の写真もあった。犬の家族のひとりだからお花見もいっしょだ。
 老犬ももこのことを思い出し、少し切なくなった。柴犬レオは父や母、わたしとこの家で暮らしたが、ももこはわたしとの2人暮らし。にぎやかな家族の集まりはなかった。レオは老人が多い家族でにぎやかではないがそれなりに家族のぬくもりがあっただろう。散歩に行けば友だち犬はたくさんいたし、散歩で会った人とドッグカフェや公園にも遊びに行ったし。それに対して、ももこはさびしかったのではないかと思うこともある。
 だが1年5ヶ月だけれど、落ち着ける家があり、わたしだけとはいえ家族がいて、いつも気にかけてもらい、愛情を注がれた。パーフェクトではないがまあまあだったとももこに思ってもらえればとうれしい。わたしにとって最善でも、至らなかったかもしれない
・・・・・許してね。ももこ。


朱鷺色の流水なして咲ける秋明菊 散策の道すがらの庭にあり

木の未来を決めるのはその上のひろがりの有無とふ森の掟 

玄関に紫色のかぼちゃ笑ふ小糠雨のかんなづきのまち


病室の暗さ雨の日の家と思ひ違へき旅立つ前の母

雨?雨?とわれに問ひし母 病室暗く雨の日の家と思ひしか