見晴らしのいい高台のやうな土曜日

 いつもいろいろなことを引きずったまま土曜日を迎えることが最近多かったが、今日はどこかすっきりした気分である。

 ヨーロッパではウクライナに侵攻するロシアが優勢になるという厳しい局面を迎えているし、中東ではイランとイスラエルの戦争が始まる可能性を無視できない情勢になった。

 見晴らしのいい高台に上ったところで、そんなにいい景色は眺められそうにもないが、気持ちの上ではある区切りをつけて土曜日を迎えられた。

 本当は家にいて、短歌作りに励んだほうがいいのだが、家にいてもいい短歌が詠めそうもないと感じたのでかけることにした。

 読みたい歌集があったので、国会図書館に行くことにした。

 いつもより早い時間が着くようにした。土曜日は平日よりも人が多く、資料を検索する端末が置かれた席が満席に近いこともあるからだ。

 実際、11時少し前に図書館に着いたが席を探し歩いてやっと見つけた。

 閲覧請求した資料は、睦月都さんの歌集『Dance with the  invisibles』と大森静佳さんの『手のひらを燃やす』、黒木三千代さんの『草の譜』、短歌雑誌は「歌壇」「短歌」「短歌研究」の4月号である。

 結局、全部読んだのは睦月都さんの歌集だけである。雑誌は拾い読みした。

 4時ころまで図書館にいて、行きと同じ電車に乗って二子玉川に出た。

 二子玉川は人でごった返していた。お店に入る気にはなれず、数日分の食事の買い物をしてからバスに乗って帰った。