阿木津英『天の鴉片』の講義を聞く

 ところにより雨の予報、日中は降らなかった。夜も降らないことを祈る気持ちだ。折り畳み傘を持って来なかった。

 夜6時から8時の講座を聞きに行った。現代歌人協会主催の公開講座である。月に一回、6ヶ月にわたり行われる。

 今夜は初回で阿木津英さんの歌集を講義する。現代歌人協会賞を受賞した『天の鴉片』(てんのあへん)という歌集だ。

 講師は歌人の睦月都さん。作者の阿木津英さんとの対談もある。

 講座は盛況で、主催者が用意した資料が足りなくなり、追加のコピーをしたほどだ。

 睦月都さんの講義もおもしろかつたが、いちばんひきつけられたのは阿木津英さんの話である。熱はのある言葉に魅せられた。

 満席の参加者は誰もが満足したのではないだろうか。 

 女歌ということばや概念をわたしは好きでなかったが、この言葉で表したいことが阿木津さんの話でより明確になった。これだけでも大きな収穫である。

 聴覚に自信がないので、1番前の席に座ったが、隣に阿木津さんが座られた。