寒気が近づく日に武蔵小杉の歌会へ行く

 日本列島は寒気に襲われているが、東京はかろうじて昼間は気温が上がった。日中は風もなかった。

 午後から武蔵小杉で開かれる歌会に出席した。今日は2名が休んだので、5名で歌会を進めた。

 1時から4時過ぎまで、途中15分の休憩時間がをはさんで行われた。歌会のメンバーと長いつきあいなので、だいだいどの短歌をどの人が詠ったかはわかる。ときどき間違った推測をすることはあるが。

 この歌会で刺激を受けたり、よりレベルアップした短歌をめざすきっかけを得るのは無理だと悟っている。だができるだけ自分のためになるように、歌会に前向きに参加してる。そのことが歌会に参加した皆さんのためにもなる、と思っている。

 歌会が終わった後、以前よく行っていた店に4名で入った。歌会の会場がある高層ビルから移動する時、冷たい風が強くふきつけた。天候が昼間と全く変わっていた。

 わたしはみなさんと6年余りのお付き合いだが、他の3名のなかには30年近くいっしょに短歌を学んだ人もいる。

 昔話をするとわたしは知らないことなので聞いているしかないが、今日はそのような話が多かった。2020年の亡くなった短歌の先生の話も出たが、全部わたしが知らない話。不器用で他の人とうまく関係を作っていけない先生の生き方がさまざまに語られて、わたしが知らない側面だが知らずにすんでよかったという気持ちになった。

 

椿の葉や網戸のあみめも映りゐる障子に描く朝日の影絵

 

わがことば君のことばと贈り物のやうに交して夜を別れぬ

 

潮を吹く鯨を見ればかなしきかな居場所をたがへる命と知れば