近所の神社で三年ぶりの祭り

 日中は陽ざしがあたたかい。

 近所にある八幡神社では毎年9月初めに祭りがひらかれた。

 新型コロナウィルスの感染拡大で、祭りは2020年から中止され、今年は3年ぶりに規模を縮小して行うことになった。

 従来は二日間の祭りが今年は一日だけでコンパクトになった。

 今日の午後は近所の知り合いの奥さんがマジックショーをするとのことで、でかけた。

 実は今日お祭りがあるとはっきりとした意識はなくて、朝寝坊したわたしをマジックショーの奥さんが起こしに来てくれて知ったのである。

 玄関の扉をたたく音と、「開けてー、〇〇ちゃん」という声で目を覚まし、何ごとかと扉を開けると奥さんがいた。午後のマジックショーのことを話し、見に来てねとはじまる時間を教えてくれた。

 近所の掲示板で今年は祭りがあると知っていたが、何日何時の具体的な情報は頭に入れてなかった。起こされたおかげで、今日と知ることができてよかった。そうでなければ今日は今日でいろいろやることがあったので、知らずに終わっていただろう。

 午後2時ころ神社の境内に行くと、マジックショーの前の演目であるフラダンスを10人近くで舞っていた。手振り身振りの意味を教える人が舞台の外にいて、会場のみなさんもどうぞ、という。わたしは見るだけにした。ひとり知人が踊っているのでスマホで撮った。

 マジックショーは前に比べて不手際が目立った感じがする。コロナ前は、老人ホームなどから引く手あまたで、マジックショーのために飛び回っていたが今はたまにやるていどのようだ。

 小学生高学年になると、マジックに対する目も厳しくて、「見えている」とか言いあったりしている。低学年の子は舞台にいちばん近い席で熱心に見ているが。

 大人たちは好意的に見ていて、拍手が掛け声が絶えない。やはり、祭りが開かれ、コロナ禍を乗り越えようとしつつあることを喜んでいるのだろう。