今夜は中秋の名月

 朝から晴れて湿度が低く、さわやかな初秋の一日。

 昨日、家のなかで干して乾かなかった洗濯物を外に出すとからっと仕上がった。

 今夜は中秋の名月なので、せめて花でも飾ろうと庭に出た。花の種類はそれほど多くないが、百日草、ヒマワリ、ミソハギ、キバナコスモスを切り花にした。雪柳の枝も切った。枝のしなやかな線が百日草のボリュームのある花姿に合うような気がした。

 切った花はさらに洗面器に満たした水のなかで水切りをした。

 お昼前に車で図書館に行き、5冊の本を返した。そのうち2冊は借り直し、新たに1冊、計3冊借りた。図書館を後にしてから、駒沢オリンピック公園の方向に車を進めた。

 環状8号線、駒八通り、駒沢公園通りと短いドライブコースを運転した。青空と雲の様子は夏と秋がまじりあう行あいの空。去ってゆく夏、近づいて来た秋を車のウィンドウガラス越しに眺めた。

 家に帰り昼食をとり、しばらく借りて来た本を読んでいたが眠くなった。仏間の外の廊下に布団を敷き、昼寝をした。柿の葉を漏れてくる木洩れ日がちらちらしている。1時間ほど眠り目が覚めた。

 夕方はバスに乗ってときどき行く駅前のカフェへ。先ほど借りて来た本を一冊持って行った。岡井隆著『詩の点滅 詩と短歌のあいだ』という本だ。あたたかいカフェラテを飲みながら読んだ。

 外が暗くなってから店を出て、電車に乗って最寄り駅に移動した。ホームから東の空に大きな満月が見えた。月の出のころは月が大きくて見るたびにどきっとする。ぬーっと出てくる感じ。なんか生きものみたいに。感情があるみたいに。

 満月をときどき見ながら駅から家まで歩いた。

 

水切りした花を活けた。友だちからもらったブーケのオアシスを流用し、そこに花や木の枝をさした