紫陽花の剪定をはじめる

 午前中また陽射しが強くない時間に思い立ってまず額紫陽花の剪定からはじめた。この木は毎年いちばん最初に剪っている。なぜならいちばん早く花が咲くから。日中いつもいる居間からよく見えるので伸び放題の枝がよく見えることも理由のひとつ。
 続いてソメイヨシノのそばに植えてある紫陽花、柿の下に植えてある紫陽花、その近くに植えてあるのも切った。柿の木の下に植えてあるのは「隅田の花火」という額紫陽花の系統の園芸品品種できれいな花が咲くのだがこの5〜6年は花が咲かない。柿の木の下でだんだん日あたりが悪くなったためである。隅田の花火を近くの花屋で買ってきたのはわたしで、ここに植えたのは亡くなった父である。父も柿の木の陰になり花が咲かなくなることなど考えもしなかっただろう。
 2時間余り剪ってから家に入った。来週は東京は盆の入りなので、愛犬たちのお骨を置いた祭壇をきれいにした。全てを下におろしてほこりを払い、新しい敷物を敷き、また安置した。ももこの骨壺を抱いて家の中を歩いて回り、ももこがいたときと隣りの家が変わったね、でもこの家は変わらないないよと話しかけた。全ての部屋を歩き回り、部屋ごとに話しかけた。その部屋にいたももこのことを思い出しながら。柴犬レオの骨壺も抱いて同じようにした。レオは死んで4年あまり、ももこはまだ一年にもなっていない。
 お昼前に近くの店で白いかと浅利、ズッキーニ、ブナシメジなどを買った。浅利としめじは昼ごはんのスパゲッティに、白いかは刺身とバタ焼きにして夕食のおかずに。スパゲッティは庭のシソの葉をとってきて刻んでふりかけた。
 午後は陽射しが強いので家で過ごした。陽射しが弱まった頃庭に出て紫陽花の剪定の続きをちょこっとした。この時期、少しくらい切っても他の木がうっそうとしてるのであまり切った感じがしないが、やはり風通しが少しよくなり、庭の様子もややすっきりした。
 夕方になり車でいつもの図書館に行き、借りていて期限切れになっていた本8冊を返した。そのうちの2冊を借り直し、新しい本5冊を借りた。


 夕ぐれの橋を渡りつ白鼻心(はくびしん)が仕事帰りの夫婦(めのと)のごとく

 初盆を迎へる犬の昨年(こぞ)の盆はこの家にをりしと思ふ

 花終わるあぢさゐの木を剪る吾(あ)からおはぐろとんぼあわてて逃げる

 街の灯がすべて消へしかばどれほどの光を月はとどけくれるか

 満月が静かに見守る空のしたコンビニに行き歩いて帰る

 満月が静かに見守る空のした犬と散歩する人がいる

剪定後の紫陽花


花壇ではグラジオラスの葉っぱの
葉の重なって濃いところとうすいところがきれい

きれいにしたレオとももこの祭壇
二匹の骨壺を並べておいた