「スコットランド国立美術館 美の巨匠たち」展に行く

 朝方は雨が残り、雨が止んでもしばらく曇り空だった。

 上野公園にある東京都美術館に行くため家を立た頃はまだ曇っていて、目黒駅かJR山手線に乗ったころは青空がひろがっていた。

 JR上野駅だ降りてほぼまっすぐ歩き、東京都美術館へ。2日前くらいに今日のチケットをウェブサイトで購入した。スマートフォンを見せて入館した。

 それほど混んでいなく、ゆったりと見ることができた。ほんとうはこの展示会の一つ前、ドレスデン国立美術館展にも行きたかったがいろいろあって(ワクチンの三回目接種など)来れなかった。これを反省して、行きたいときは行くべしと自分に言い聞かせた。行きたいと思ったその時、なるべく早く行くようにしたい。

 ルネサンスからバロック、グランドツアーの時代、19世紀の開拓者たちと15,6世紀から19世紀までの絵画の巨匠及びそれほど有名でない画家の作品も展示されている。 

 西洋美術史を本格的に勉強したわけでもなく、名前を知っている画家の作品にやはり目がいってしまう。 

 いちばん印象に残っているのはエル・グレコの「祝福するキリスト」の油絵である。エル・グレコの絵画はそんなに何点も見ているわけではないが、どの絵画もすぐこの画家の作品だとわかる。キリストの目線がわたしを見ているように思える。絵の正面に行けばもちろんわたしに目を向けているし、左に移動しても右に移動しても目線がついてくる。絵画のキリストは前を向いているのだがなぜ目線が動くように感じるのだろうか。

 ディエゴ・ベラスケスが18歳か19歳のときに描いた油絵「卵を料理する老婆」もよかった。ベラスケスはこの年齢でほぼ画家として完成形だったように思えた。鍋の中の目玉焼きのような卵がすごくリアルだ。

 ポール・ゴーガンの「三人のタヒチ人」はふたりの前を向いた女性の間に後ろ向きの男性が描かれ、寓意に満ちた絵である。

 クロード・モネの「エプト川沿いのポプラ並木」は白い雲がきれいな空と川べりのポプラ並木、雲や空、並木を映す川面が描かれて、こころが洗われるようなすがすがしい作品。風景の中に入っていきたい、そんな気持ちになった。

 1時間半余りに見終えることができた。快晴の青空のもと上野公園の新緑きれいなので美術館を出て、少し散歩した。不忍池まで歩きまだ戻ってきて、上野駅の改札を入り、駅中で軽く昼食を食べた。