晴れてきれいな冬空がひろがった。光は春の気配をふくんでいて、明るさを感じた。
掘り炬燵に入って、「2月の短歌」というファイルにこの数日詠んだ短歌を入力した。
昨夜、友だちからスタンプが届いたのに気付いたが眠くて眠くて見ることができなかった。朝、おはよう、スタンプ見れなくてごめんとラインを送り、しばらくやりとりした。友だちの息子さんにも三回目のワクチン接種の予約券が送ってきたそうだ。多分、モデルナ社のワクチンを若い世代に接種する方向で動いているのだろう。高齢者がモデルナを敬遠しているなら、若い世代にそのワクチンを打った方が現実的な対応だからだ。
別の友だちにもラインを送ったがこちらは返事がいつになるかわからない。
昼食後は車に乗って図書館に行った。5冊の本を借りているが、そのうち一冊の本に読みたい人から予約を入っているので早く返してほしいとメールがあった。大森静佳さんの歌集『てのひらを燃やす』の新版である。3回ほど読み、もう一度読みたかったが他に読みたい人がいるなら返そうと思った。
他の4冊は再度借り直して、その本とともに家に帰った。家に帰らず、そのまま駒沢公園に行こうと思ったが喉が渇いて水が飲みたくなったのでいちど家に帰ったのである。水を飲み、お湯を入れたペットボトルをバックに入れてまた車を運転して、駒沢公園に向かった。どうしても今日駒沢公園に行きたかった。
2月21日は5年前、老犬ももことこの公園に行った日で同じ日に行きたかった。だが今年はワクチン接種をした翌々日なのでドライブには無理だろうと思った。
同じ日が無理なら少し早めに行くことにした。
5年前は同じ2月でも曇りで寒い日だった。今日は雲が浮かんだ青空が広がり、陽ざしに春を感じる。あの日は曇り空のもと、気が進まない様子のももこと駒沢公園のドッグランの回りをほんの少し歩いただけだ。ももこは日々、歩く距離が短くなり、家の周りを一区画歩くだけでも大変だったから、公園の散歩など無理だったのだろう。でもわたしは老犬ももこといちど公園を散歩したかった。ももこがわが家に来てから、車に乗せる時は病院に行くときだけで、いちどももことどこかに車で遊びに行きたいと思っていたのである。だからわたしのわがままから来た散歩で、ももこには迷惑だったように思える。
わたしにはももこといちどだけ散歩に来たあの日、この公園が忘れられない思い出となり残っていて、大切に大切にしているのだが。
あの日より少しだけ公園の滞在時間が長かった。ひとりで公園を歩き回り、左右に長い長い階段に座った。駒沢公園通りをはさんで二つの階段が道路に平行に長く続いている。座り心地のいい階段である。
公園をぐるりと小さく回ってもとの場所に戻った。ももこと来たドッグランのあるエリアへ。
50分ぐらいの滞在時間だった。ももこと来たときは30分いたかいないか、くらいだった。
冬の間にあと一度くらいこの公園に来たいがどうだろう。
思いがけず人影多き平日の公園サックスをふく人もいて
身の丈の二倍の影を横たへて親子はしたりキャッチボールを
わが犬の姿が見えぬドッグランあの日はかたわら犬をりしに