11月最後の日は鎌倉の短歌大会へ

天気が崩れる前の青空が広がる、11月最後の日。

雲一つない空のもと、9時過ぎに家を出て鎌倉に向かった。

最寄駅から東急東横線で横浜へ。湘南新宿ラインに乗り換え、鎌倉へ。

東口の改札を出て、小町通りをぶらつき、また駅の方に戻ってきて10日前に鎌倉に来た時買ったお菓子をまた買った。おいしかったので友だちの幾人かにあげたいと思った。

 その売り場の2階に和食屋があるので早めの昼食を食べるため入った。生しらすが入荷したと店の人が言うので、生しらすご飯を注文。温かいご飯に生しらすがこんもり乗っていて、ワカメやショウガ、レンコンの酢漬け、シソの葉などがまわり添えられている。

 食事をしながら短歌を7~8首詠んでラインのキープメモに記した。

 会計をすまそうというとき、隣に今日の歌会に一緒に出席する歌友がいたので声をかけ、店を出て小町通りをいっしょに歩いた。鶴岡八幡宮のたもとで折り返し、また駅の方に戻り、そのまま短歌大会の会場である鎌倉生涯学習センターに行った。

 第16回鎌倉歌壇さきがけ源実朝公顕彰歌会というのが正式名称である。会場は座席の左右が一つずつ開けられ、ゆったりと座れるようになっている。びっしり人が入ることのない集まりに慣れてしまい、人がまわりにたくさんいると圧迫を感じるようになった。もともと人が大勢いるところは大の苦手だったがその上にさらに大をつけたいくらい苦手になった。

 短歌の投稿はシリアスに言うと1首千円、ひとり三首まで。ぜんぶで205首集まった。歌友は3首、わたしは2首投稿したがどちらも入選しなかった。

 選者の先生は5名。大下一真、香山静子、木村雅子、今野寿美、津金規雄(敬称略)。各選者2首ずつ選んだものが選者賞になり、鎌倉同人会賞が2首選ばれる。

 第一部は今野寿美先生による講演で「われてくだけて裂けて散る 実朝らしさについて」がテーマ。第二部の歌会は5人の選者が205首を印刷した歌集の2ページずつ寸評し、それを繰り返して最後のページは今野寿美先生が締めくくった。

 最初はわりあいと時間をとって各先生が1首1首の講評をおこなっていたが後になるにしたがい、だんだん持ち時間が少なくなり、飛ばす感じになった。わたしの歌は最後のほうなので言葉は少なめだったが、1首は「夕空に雲が変化していくありさまを詠み、とてもいい歌」と言っていただいたのでよかった。もう1首もまあまあという感じだ。

 最後の表彰式は会を終えてから、選ばれた人だけ残っておこなわれた。

 会場を出ると雨が降ったらしく車道が濡れていた。

 鎌倉駅に向かい、電車に乗り横浜で降り、歌友とカフェに入り、珈琲を飲みつつ話した。わたしにとっては収穫の多い歌会だった。歌友にとってもそうだといいが。

 

太刀洗とふ地名あり鎌倉の駅前に停まる路線バスに知る

 

いま入荷の湘南しらす昨日は生きてをりしか頂く命は

 

踏切の向かふに山の見ゆる街を修学旅行の生徒ら行き交う