忘れな草がぽつぽつと咲き始めた

 霜が降りる日もあれば比較的温かい日もあった1月。2月に入って厳しい寒さの日もあるが陽ざしがあれば日中はあたたかさを感じる。

 光の色はもう春の色になって、こんな季節の変化を敏感にとらえているのだろう。

 花壇に生えている忘れな草の花がひとつふたつと咲き始めた。ふかふかした葉っぱに守られるように濃い紫色の小さなつぼみがたくさんついていて、そのいくつかが青い小さな花に開いた。

 ものごとにはなんでもはじまりがあるが花の開花はいつも胸がときめく。はじまって続いて、そして終わる。その最初の一歩はとても素敵なことだ。

 もちろん、自然界では終わることもいいことである。次につながる終わりなのだから。忘れな草は花の後、種をつくり次の季節に備える。

 建国記念日の今日、日中は家でのんびり過ごした。

 図書館から借りている9冊の本のうち一冊を読み終えた。栗木京子さんの『けむり水晶』という歌集だ。現在借りている本は全部、女性歌人の歌集である。永井陽子さん、馬場あき子さん、栗木京子さん、俵万智さんの本を借りている。

 栗木京子さんの歌集は短歌を始めたばかりの頃、よく読んだ。ひさしぶりに読んで、やはりいいなと思った。『けむり水晶』は2003年夏から2006年夏ごろまでの短歌がおさめられている。

 その頃のわたしは何をしていただろうか、などと思い出しながら、読んだ。あの時代を思い出させる、なつかしさのある短歌もある。

 短歌ってその時代を感じさせるほうがいいのだろうか。時代を超えているほうがいいのだろうか。

 

庭に向け並べる犬の骨壺とわれも並んで二月の陽を浴ぶ

 

 

f:id:leoleoleoya:20210211030023j:plain

忘れな草の花

f:id:leoleoleoya:20210211030045j:plain

f:id:leoleoleoya:20210211025954j:plain

先日植えたカンパニュラの苗

f:id:leoleoleoya:20210211025943j:plain