今朝はいつものように5時半ごろ起きることができた。
雨戸を開けると、老木の梅の木にヒヨドリが来ていて、梅の花を次から次へとついばんでいるのが目に入った。花を食べているというより、花の蜜を食べているのかもしれない。寝室は角部屋にあり、より梅の木に近いもう一つの雨戸を開けるとヒヨドリが驚いて飛び去った。
夜の間に雨が降ったらしく、庭木が濡れていて、空もどんよりしている。
時間がたつにつれ、晴れ間が出て陽射しが注ぐようになり、風が強くなった。
軒先に干した洗濯ものが暴れまくっている。
午前中、掃除機をかけていると弟が来た。前もって電話があり、お昼前に来ると言ったので玄関の鍵を開けておいた。
弟は来週、白内障の手術をする予定だ。わたしも弟も歳をとったとつくづく思う。
近所の商店に買い物に行く以外は家にいて、短歌を詠んだり、歌集を読んだりした。
昨年の10月21日が返却期限の図書館から借りた本がまだ家にある。10月12日の台風19号の雨で浸水被害があったので、本の返却を延期してもらったがそのままになっている。図書館から本を返してくださいとのメールも電話もない。そろそろ返しに行こうかと思ったら新型コロナウィルスの日本上陸が起こり、本を返しても新たな本を借りるのがこわくなった。それなら、借りている本をもう一度読んでみようと思った。
藤島秀憲さんの歌集『すずめ』を読み直している。一回目に詠んだ時とは違う歌がいいと思うようになった。
この歌人の最新歌集『ミステリー』が昨年の秋ごろ出版された。この歌集を自分の誕生日プレゼントを買おうかと考えている。歌集は買わずに図書館で借りるものと思っていたが、昨年の水害でたくさんの本を処分してしまった。一冊くらい新しい本を買っても、置く場所はある。
捨てた本のことを思い出すと、寂しい気持ちになる。わたしの人生のある時期を捨てた本たちが象徴しているようで、それを失ってしまったので。