今日も家で編み物をしたり歌集を読んだり

 朝の最低気温が上がったようだ。朝は布団の中が暑くなって目が覚めた。最近では珍しい。12月中はよくあったのだ。
 起きたのは6時過ぎで、テレビをすぐつけてNHK短歌を見た。1週間ぶりくらいにテレビ体操をしたが身体が固くなっていて驚いた。身体をねじる体操では腰に軽い痛みを感じた。腰痛のため、あまり身体を動かさず筋肉が固くなってしまったようだ。少しずつ身体を動かしてほぐしていこう。
 日中も気温が上がり、お昼前からエアコンを消して炬燵だけで過ごした。
 友だちから教えてもらったアクリルたわしを編んだり、塚本邦雄氏の歌集を読んだりした。
 図書館に購入を希望して借りている栗木京子氏の歌集「南の窓から」は数日前に読みおえた。2016年の1月1日から12月31日まで一日一首、短歌の日記が綴られている。全ての短歌に詞書が添えられている。添えるというより詞書と短歌は同等の立場かもしれない。2016年は老犬ももこがわたしと共に8月26日まで暮らした年であり、ももこがいた日々をどこかで重ねながらこの歌集を読んだ。同時代の歌人の歌はこのように読めるところが好きだ。
 ももこの病気が末期を迎え、必死に看病をしていた2016年8月。夏の雨が降った日を何日か記憶している。この歌集にも雨を詠った歌が二首あり、ももこがいた2016年の夏の雨がよみがえってくるようだ。

 夕立が街を過ぐれば汚れゐるものみな歓喜の声を上げたり(栗木京子「南の窓から」2016年8月7日)

 ばりばりと豪雨が窓を打つゆふべわが自意識のはがれさうなり(栗木京子「南の窓から」8月18日)

 塚本邦雄氏を詠った歌もある

 邦雄氏に、にではなく愛犬百合若に隠し子ありし事の顛末(栗木京子「南の窓から」6月9日)

 ももこは幼いこどもが好きだったので。

 ひかりとは粒なり粒にくるまれて幼き児らは遠足にゆく(栗木京子「南の窓から」4月15日)


 (わたしの今日の歌も)

 卓上の林檎 横にすれば起き上がらずわれに似ていると思ふ

 西空に夕ばえ残り鈍色の雲から闇が下りきたる街