日本水仙の絵を描く

 師走の週末。年を越すまで今回の週末が過ぎたら、次の週末を経て新年になる。

 ええー!と少し動揺した。

 年が変わるということをなんども経験したが、この歳になっても慣れない。なんどもなんども年が変わり、この十数年は昨年いた人がいなくなったり、昨年いた犬がいなくなったりして、年が変わることがうれしいとは思えなくなった。

 とはいっても、この気持ちのままに老いてゆくのは寂しいから、新しい年は良い年にしてみせると強気でいってみようか。

 この土日に最低限やることを決めた。そのひとつは年賀状のための絵を描くこと。やっと日曜の午前中に描き始め、午後2時頃描き終えた。

 老犬ももこがこの家に来た2015年の2月に撮った日本水仙の写真を見ながら描いた。今年も日本水仙は咲いているがまだ一つしか咲いていなく、姿かたちがあまり絵心をかきたてない。過去に撮った写真をろいろ見ながら、絵を描きやすい構図の写真を選んだ描いた。

 

 

 ゴキブリを見て悲鳴あぐ我のもと犬はつかさず馳せ参じにけり

 

 おつとりとわがそばにいる老犬のそのあたたかさ何よりうれし

 

 友逝きて棺の小窓ひらくかたへ共通の友旧交あたたむ

 

 万世橋晩秋の夜に粛々と葬儀に向かふわれらを迎える

 

 恋は恋 君は知らねどわがうちに種子より育ちし花咲き続く

 

『滑走路』読みて君へのメッセージ伝書鳩と思ふことにせり

 

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