友だちの愛犬が死んだ

+午前中の早い時間、携帯電話に着信が入っていた。

寝室の電話には留守電が入っていたので聞くと、友だちの愛犬(柴犬の女の子)が今朝死んだという知らせだった。

 3月1日で17歳の誕生日を迎えた、高齢の柴犬で半年くらい前から起き上がれず横になったままの状態だった。

 それでも食欲はふつうにあるし、なるべく長く生きていてほしいと願っていた。

 留守電を聞き、こちらから電話をすると昨夜は愛犬がもぞもぞ動いてなかなか眠らないので睡眠薬を少量飲ませたそうだ。友だちは朝早めに眼を覚まして起きたが、愛犬がよく眠っていると思い、そのままにしていた。水を飲ませようと思ったがどことなく様子がおかしく、息を引きとっていたのに気づいたそうだ。

 午後には葬儀屋さんに車で行くとのことなので、庭の花を持って行くと伝えた。

 庭に出て、5分咲の桃の花や雪柳、ひとつだけ咲いたチューリップ、水仙を2本、ヒヤシンスを3本、椿の赤色と桃色を各1枝などを切って、花束にした。

 友だちに家に花束を持って行き、家に上がらせてもらい亡き骸となった○○ちゃんと対面した。眠っているような顔だった。柴犬レオや老犬ももこの顔より安らかな感じがした。顔をなんどもなでた。なんどもなんども。あたかみが消えて手に感じられる固さがあって、ああ生きていないと悲しくなった。眠っているような顔でもどこか違うのが寂しい。

 さよならは言わずに、またねと犬に声をかけて帰ってきた。

 午後は車で駅前のスーパーマーケットに買い物に行った。少し古くなったお米が安く売っている。学校が休校になった初めの頃、お米が店頭に少なくなったときがあり、在庫を増やしたら売れ残ったのだろう。売れ残りを一袋買った。

 スーパーマーケットでの買い物を終え、駅前の花屋さんで友だちの犬にあげる花を買った。いや、さきほど持って行った庭の花は犬のためだが、この花束は友だちのためかもしれない。

 家に帰り、友だちに電話をし1時間後くらいに花束を持って行くことにした。

 その1時間の間に近くの菩提寺に足を運び、お墓参りをした。今日は彼岸の入り。朝のテレビで彼岸の入りと知って、父母が眠る寺に行こうと思ったがいろいろあって夕方近くになり、やっと来ることができた。寺に用意してある花束を買って、手向けた。

 家に帰り、花束を持って友だちの家へ。玄関先で花束を渡し、少し話して帰った。お骨になった犬と会うのはもう少し先にしたいと思った。

 

友の犬今朝死にたると電話あり手向ける花を庭に切りたり

咲き初めのチューリップやヒヤシンス旅立つ犬の棺に飾らむ

 

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友だちの家に持って行った花束

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庭には桃の木が2本あって、こちらは居間から眺められる、桃の花はどこか作り物めいている

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つぼみがいっぱいのヒメウツギ、真っ白な小さな花が咲く

 

 夜、半年くらい連絡しあわなかった友だちから電話あった。彼女の話によると、東京の築地に本社がある大手広告代理店D社は社員が新型コロナウィルスに感染したので、テレワークに切り変わったが、実は感染した社員はダイヤモンド・プリンセスに乗船していたそうだ。D社の社員がコロナウィルスに感染したのはニュースで知っていたが、クルーズ船に乗船していたことは伏せられた。

 東京における感染者の発表がどこか奥歯に物が挟まったような、釈然としないものが多くて気になっていたが、情報を伏せるなど操作しているからではないだろうか。

 大阪府との対比で、東京の情報の不明確さが際立っている。東京都のホームページがわかりやすくていいとの評判らしいが、ほんとかねえ。風評被害を恐れて、伏せている情報が多いのかもしれないが、不安をかきたてる。