旅行のキャンセルの手続き、あっさり終わる

 日中は思ったより気温が上がったが風があり、冷たく感じた。

 午後から川崎駅ビル内の旅行代理店に、申し込んだ湯河原旅行のキャンセルの手続きのため足を運んだ。

 来店予約がとれなかったので、店頭で係員に旅行取り消しに来たと告げると、予約客が優先するので1~2時間後になると言われた。予約券みたいなものを渡され、スマホの電話番号を伝えた。時間があいたら電話をしてくれるそうだ。

 旅行に行く予定だった短歌会の仲間のひとりが同行してくれたので、カフェで時間をつぶすことにした。1時間ほどしてわたしがトイレに行ったときにスマホで電話があったらしいが気が付かず、こちらからコールバックした。

 数分で旅行代理店に着いた。乗り物のチケットやクーポン券など一式を渡して、すぐキャンセルの手続きが終わった。カードで五名分の旅行代金は支払ったが、キャンセル料を引いた額を払い戻すとのことだ。

 旅行の申し込みには店頭で2時間ほどかかり、キャンセルは待ち時間が1時間半、キャンセルの手続きそのものは数分で終わった。なんか空しい感じ。

 川崎駅ビルは土曜日だからだろうか。かなり混み合っている。コロナウィルス感染者数が急増しても、第一波のときのように行動を変えるのは難しいのではないか。

 若い人たちは感染しても無症状か軽症ということで、感染予防のマスクや手洗いなどをした上でコロナ以前の暮しに近い行動をしているように見える。

 高齢者や持病を抱えている人はかなり行動を制限している人が多いように思う(特にわたしの周囲の人は)。

 この状態でこれ以上の感染拡大が防げるのだろうか。

 

 最寄駅から家までの帰り路はいつもと違うルートを歩いた。宝来公園と言う小さな池のある公園に寄った。この池に毎年マガモの群れが飛来するので、見たくなった。公園は地形の高低差を利用して作られている。低い方に池がある。紅葉している樹々の間の階段を降りていくとこどもたちの声が聞こえる。マガモたちに何かの餌を撒いている。鴨たちが池に突き出した木製の物見台の周りに集まっている。きれいな緑色の羽根をもつ雄と、地味な茶系の色の雌が交じりあっている。雄のほうがひと回り大きい。

 この池でこんなに元気そうなマガモを見たのははじめてなのでうれしくなった。例年は池の中にある小さな島に眠っているか休んでいるマガモしか見たことがない。

 マガモがこの池にいる間はときどき実に来よう。はるばると毎年、街中の小さな池にやって来るマガモに親しみを感じる。

 

湯河原の旅数分の手続きでキャンセルされ湯けむり遠のく

 

片思いのわたしの心に似た月が出でたり高層ビルの上