猛暑日となった東京。
日中は買い物に出かけることもせず、ずっと家にいた。
今年の6月に亡くなった短歌の先生が生前、上梓された歌集を読み終えた。
この他にもう一冊、歌会の仲間から借りているので、そちらも読み始めた。
夕方近くになり、車でホームセンターにでかけた。わりとよく行くコンパクトなホームセンターではなく、少し離れた大型の店に行った。
この前行ったときは、出入り口をひとつにして、車の出入りを規制したため、駐車場内がこみあってストレスを感じたが、今回は戻していた。
売り場に入るところには、消毒用のアルコールが置いてあり、レジに並ぶ人の間を開けるようにテープが張ってあるのは前と同じだ。
いくつかの買い物をしたがそのひとつに携帯用のエタノール入りジェルがある。これからは外出するとき気になったら、手指を消毒しようと思った。
買い物を車に乗せ、家に直ぐには帰らず、駒沢オリンピック公園をめざした。この公園は柴犬レオとよく散歩に来たし、老犬ももことは一回だけ来た思い出の詰まったところだ。
駒沢通りを抜けて、一端公園を離れ、ぐるりと大回りしてまた駒沢通りのさきほどとは反対車線に戻ってきた。公園近くの道路に車を停めた。何台かの車が停まっている。
公園の真ん中を走る駒沢通りは、なだらかな坂を下りまたなだらかな坂をのぼる。下りの途中に車をとめ、流れるライトやテールランプを眺めた。
ふと目を車から離し空に移すと、細い月が出ていた。新月から1~2日目だろうか。これから少しずつふくらんでいく月の始まりの姿だ。
新型コロナウィルスでいつもと違う夏となったが、月がふくらむように希望の光が少しづつでも大きくなっていくことを願った。
世界中の国やそこに住む人たちの暮しに、そしてわたしの暮しのなかに。
流れゆく車のライト眺める眼ふと見上げれば線画のごと月