ベニカナメの剪定を終える

ゴールデンウィークの初日。考えてみればゴールデンウィークに遠出をした記憶がないので、わたしにとってはいつものゴールデンウィークとぜんぜん変わりがない。

 メールをもらった友だちに午前中、電話をした。少し離れたところから蜜蜂が大量にやってきて、家の壁や洗濯もの、車などを糞で汚すので嫌な思いをしたという話や、林を切り開いて農地にする計画があり、その林がなくなると浜名湖からの風が吹きつけて大変になるという話など、東京に住んでいるとあまり縁がない話を聞いた。

 蜜蜂の話を聞いて、昨夏、スズメバチが毎日庭に来てこわい思いをしたことを思い出した。

 コロナウィルスの話もしたが、やはり住んでいるところが違うと切迫感が違うかなとも思った。

 ただ、対面して話すことが少なくなってきたが電話だと気兼ねなく長く話せるので、こういう時間を友だちと持ててうれしかった。

 電話を切ってから庭に出て、ベニカナメの剪定の続きをした。1時間ほどやって昼食を食べ、陽射しの強い時間は居間でマスクを手縫いした。母が箪笥の引き出しに残した晒しを、型紙に合わせて切り、縫い合わせて作る。型紙は小池都知事のマスクをテレビで見て、そこからおこした。都知事のマスクは毎日違っていて、多分手作りのものだと思うが参考になる。

 型紙をおこし、マスクを縫って実際につけて見て、型紙を修正し、3つ目でやっと形が決まった。

 今日作ったのは形が決まったマスクで、いちばん形もいいし、顔にフィットする。

 3時過ぎになり、陽射しがやや弱まった頃、また庭に出て、ベニカナメの剪定の最終仕上げをした。交差したり、同じところに混み合っている太めの枝をノコギリで切り落とした。

 風が通る生垣になった。あんなに繁っていた枝葉を切り落とし、劇的に変わったのだが、切り終えると前からこういう感じだったような気になる。何が変わったの、みたいな。いつも思うことだが、何かを成し遂げたという達成感はほんの一瞬で、後はもともとこうだったみたいな気持ちになる、だから、前を向いて歩けるのかもしれない。