今日で治療を終えて

 昨日より一段と寒くなった。陽射しはほとんど出ない。

 朝7時半過ぎに家を出て、駅前の病院まで歩いて行き、診察券を出して治療の順番を記したカードを受け取った。5番目である。

 年末の交通事故で、右足先を怪我させてしまった方の診察に付き添うために病院に来たのである。

 診察が始まる時間まで1時間ほどあったので、駅前のカフェに入り、ドリップ珈琲のSサイズを注文した。街の様子が眺められる窓際の2つ椅子がある席に座った。カウンター席でもよかったがもう少しゆとりがほしい気分だった。

 40分くらい店にいて、その席から眺められる街の光景を短歌に詠んだ。 

 店を出てすぐ病院に行き、ほどなく待ち合わせていた人がやってきた。診察まで30分近く待ったので、あれこれ話した。ほとんど相手が話したが、年齢差が干支で二回りあることがわかった。

 国籍は中国だが日本の永住権を得ている。生まれてからずっと日本で暮らしてきたわたしには、母国を持ちつつ外国で生活するという生き方そのものが遠く感じつつ関心もあった。

 いつまでも話していられそうだったが、名前を呼ばれ診察室に付き添って入った。

 痛みがどのくらい残るかを聞かれた。そのあたりを押せば痛みがあるとのことだ。

 いくつかのやりとりののち、その方の意向もあり、今日で今回の治療は終えることとなった。

 いままで預かっていた診察券を本人に返し病院を出て、駅の改札口で別れた。

 近くの店で朝食のパンを買って家路についた。

 

学校へ職場へ急ぐ朝の街われだけが見る曇天ひろがる

 

マフラーに個性を出して制服の女子高生連なり歩く

 

枝さきのすべてを空に向けながら葉のなき季節を生く花水木

 

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庭の赤と白の絞り模様の椿、つぼみがひとつふたつふくらんでいる

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盆栽の紅梅もつぼみがふくらみはじめた

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