朝早い時間は雨が降っていなかったがその後、降り始め、激しく降る時間が長く続いた。
こんな日は家にいて、ゆっくり休むのにぴったり。
自分の部屋の片づけを少しした。台風19号による水害により、浸水で使えなくなったものをたくさん捨てたがそれ以上にいつか整理しないとと思っていたものを捨てた。
押し入れの奥から若い時の柴犬レオが皮膚病にかかり、獣医師から付けるように渡されたエリザベスカラーが出てきた。ああ、こんなときもあったなあ。まだ4,5歳だった。血気盛んなレオ。皮膚病で患部の毛が抜けて痛々しかったがわりと早くもとに戻った。
水害による片付けで、どこにあるのかわからなかったもの、あることを忘れていたものがわたしの目の前に現れた。過去の時間が浮かびあがり、その過去を捨てたり残した入りした。エリザベスカラーは捨てることに。
夕方、ポストを覗くと封書がひとつあった。月に二回参加している歌会の仲間からのものだ。封を開けると、その歌会に関するものがふたつと、明治神宮月次歌会の講師による解説のメモが。
11月末の日曜に明治神宮月次歌会が開かれたが、わたしは大田区による水害への対応などの説明会に出席するため歌会を中座した。その前に「謎」という当座で短歌を1首提出した。参加者全員の「謎」を読みこんだ歌をプリントしたものに、講師である、佐伯裕子さんの解説を書き込んで送ってくれたのである。
自分の歌もふくめ全員の歌(61首)に対する解説をすぐさま読み、寸評といえる短い言葉が多いがとても参考になった。
わたしの歌は
謎かけをしたるごとくにまだ明るき都市川の岸に軽鴨眠る
水害の後、わたしがあとでルパンと名付けた軽鴨がまだ明るい時間(3時ごろか)なのに、早々と岸辺に眠っているのを見た。増水によりダメージを受けたのだろうか。それとも・・・・・・。痛々しさと不可思議さを感じつつ眺めたのをおぼえている。
解説メモによると、機知の効いた歌でなかなかよい。直さずこれでよいとのこと。
月次歌会の当座で詠んだ歌をあと2首ここに記しておく。
謎多き画家が描きしと思はるる絵画のねずみパラソルをさす
謎なぞが解けず扉を開けられずこの歳までを生き越したるか