特別支援学校のカフェへ

曇りでときどき晴れ間が出る天気。

午前中おそい時間に、近くの特別支援学校へ。校内にある売店でピーマンとじゃがいもを買った。学校のなかに菜園があり、授業のひとつとして先生の指導のもとに、四季を通じて野菜を栽培している。きゅうりやピーマンなど夏野菜の収穫がはじまった。

 校内のカフェで出されるハーブティーはこの菜園で栽培したもの。レモングラスステビアブレンドしている。

 今日もカフェでハーブティーを注文した。ときどき来る高齢のご夫婦が久しぶりに車でカフェを訪れた。おふたりともおしゃれな服装で、それぞれ帽子を被っている。90歳を越えているご主人は白地に青いバラとカモメの模様のシャツ、ベージュのズボン、帽子は青色のカンカン帽だ。

 このカフェも先生の指導のもとに実習授業として行われ、給食の時間前まで行われる。いつも来る知人や友人ともどもだいたいお昼近くまでカフェにいることが多い。

 

 自分のなかに何がおこったのか。今日はふいにわたしが短歌を始めるきっかけになった人のことを思い出した。柴犬レオが6年前に死んだ後、見知らぬ方から道で歌集を一冊渡された。その人はわたしにとって見知らぬ人だったが、わたしの母とは知り合いだったようで先方がわたしのことを知っていたと知ったのは少し後のことだ。

 いただい歌集が縁で話しをするようになり、その方が明治神宮の歌会に通っていることを聞き、わたしがその歌会に行くようになるきっかけとなった。

 数回いっしょに歌会に行ったが、その方は高齢で病気がちで欠席するようになり、それからはひとり歌会に行くようになり、現在は他の歌仲間と歌会に参加していて、この方のことはすっかり忘れていた。

 それが今日、何があったわけでもないのに思い出したのは短歌をはじめて今日に至るまでを振り返る気持ち、ここまで来たのかという思いがあるのかもしれない。

 短歌をはじめた内面のきっかけは柴犬レオの死で、具体的なきっかけはその方と出会ったことだと思っている。そんな大切な方のことをずっと忘れていたが今日あたらめて感謝の気持ちと共に思い出したのはよかった。

 

夏至近き夕ぐれ長し若き日の終わりたる恋後曳きしに似つ