昨日は武蔵小杉の歌会へ

 おだやかな晩秋の晴天が続く。週間天気予報によるとまた気温が上がる日が来るようで冬の足踏みはまだ続きそうだ。
 昨日は月に2回の歌会の日。武蔵小杉駅近くの中原市民館のとある会議室で開かれる。
 午前中は特別支援学校に行き、売店で販売している葉付きの立派な大根とあじみ菜を買った。校内のカフェでは菜園で採れたハーブティーを味わった。
 早めにカフェを出て、家で早めの昼食をとりでかけた。
 昨日の歌会でわたしは司会を務めることになっていたのでよゆうをもってでかけたのである。
 歌会の参加者は10人プラス先生。先生をふくめた全員が自分がいいと思った歌を5首まで選ぶことができ、そのあらかじめ選んだ5首を歌会当日に司会者に提出する。歌会のメンバーの歌は歌会の7〜10日ほど前にプリントされ全員に届く。短歌だけ送って歌会に参加されない人も数人いる。
 一首とてもいい歌があり、先生と他5人が選んだ。先生はこの歌をほめちぎった。類似の内容を詠った与謝野鉄幹のある歌を引き合いに出し、それよりもいいくらいだと。
 わたしの歌も1首先生に選ばれた。ただ、旧仮名遣いの表記の誤りを指摘された。このようなミスはまだ歌歴が短く未熟な人と読む相手に思わせると注意された。
 もう1首は6人の参加者から選ばれたが、先生は下句の表現に疑問を持った。

 その歌が

 ひよどりの飛び立ちしあと揺れる枝 鳥の重さを思い返すごと

 先生は枝が揺れるのは鳥の重さだけのためだけではない、飛び立つとき踏ん張る力が働くからだとおっしゃり、下句は揺れる枝の様子を詠ったほうがいいと言われた。
 わたしとしてはこの歌はこのまま残し、さらに枝の揺れる様を下句で詠った歌を作ってみようかと思う。
 歌会の司会は五回目くらいなのでけっこう慣れてきた。
 歌会の後、先生は身体の調子が万全ではなく、すぐ帰られ、参加者の一部が近くの店に集まった。女性六人、男性一人で女性たちは全員デザートを注文した。先生がいるときは遠慮してこういうことはないのだが。


 今日はほぼ家でのんびり過ごした。昨日の歌会で先生に選歌されたためご褒美に一冊歌集をいただいた。島田修二さんの「渚の日々」という歌集で文庫本版だ。この歌集に収められた歌がとてもよくて、読み進めている。
 先生は島田修二さんが亡くなられた後、その奥さん(離婚した)が先生に送る年賀状に何年も続けて元夫の悪口を書き連ねたと言われた。歌集のなかで島田氏の奥さんの病気が何度も詠われているがもしかしたらこころの病かもしれないなと思った。
 午後は少し庭に出て落葉を掃除し、チューリップの球根5個とビオラを一株花壇に植えた。

 次つぎとデザート頼む女(をみな)らに唯一の男(をのこ)は微苦笑したる

 この夏に孵れるメダカら朝の冷えに水底の藻に隠れ動かず

 早朝の冷えに凍えて蒼ざむるヘリオトロープが陽を受け笑めり