曇りで空気が重たい。お昼過ぎから薄日がさす時間もときおり。
それほど量はないが洗濯ものをした。梅雨の時季、たまるとうっとおしいと思ったので。
NHK短歌で佳作に選ばれていたことに昨日気づいた短歌をノートに探すと、今年の1月1日に詠んだものだった。ノートに記した初句が選者に添削されていた。添削を経て、歌は格段によくなった。短歌は一句一句が大切だと今さらのように思った。たぶん、まだ私は一句一句の大切さをほんとうの意味で知らないのかもしれない。ここは踏ん張りどころだと思った。
電話しようかすまいか迷った友だちに電話をした。向こうから返ってきたのっけのことばに少し凍り付き、電話をしたことを後悔した。
友だちは母親が入院中で,退院が間近。その準備に忙しく電話など話していられないという気持ちがありあり。
わたしは凍り付いた気持ちは脇に置いて、低い声でおだやかに話すようにした。相手の話を聞くことに専念した。こちらから伝えたのは毎年この時期送る梅ジャムが今年は少し遅れるということだけ。
ジャムが着いても返事のメールは遅くなると思うと友。気にしないでとわたし。
友だちとお母さまにお大事に、と伝え、電話を切った。
電話しなければ聞かなくてすんだことばを聞いてしまい、したことを後悔したが過ぎてしまったことはしかたない。
図書館で借りてきた中条ふみ子の全歌集を昨日から読み続けている。『乳房喪失』という第一歌集が唯一の生前に出版された歌集だが、これはいちばん最後に読もうと思い、まだ読んでいない。遺歌集『花の原型』から読み始め、読み終えた。「新資料」と区分された遺歌集に入らなかった生前に発表された歌を読んでいると、とても読む気になれない歌があり、本を閉じた。
次に本を開くときは、前から読もうと思っていた第一歌集『乳房喪失』を読むことにした。
追記 夕方、朝顔の鉢を見に行ったら一つも残っていなかった。お向かいの家の人がさきほど朝顔をいただいたと言ったので、行き先がわかっているのは一鉢だけ。どなたかの家できれいに咲きますように。
電話などせず見守りてほしと言ふ友の抑揚なき声遠し
母親の介護にくたびれ果て友はわが電話あるをうとましく思ふ