朝早く庭に出て気になるライラックの徒長枝を切っていたら雨がぽつりぽつりと降り始めた。
雨がすぐ強い降りになったので家に入った。
雨が降る一日、昨日のように大掃除をする気分になれず、居間の片付けを少しした。
午前中、玄関の呼び鈴がなるので出ると宅急便だった。
若山牧水記念文学館からだった。
第八回青の國若山牧水短歌大会に応募して、題詠の部で佳作をいただいた。その賞状と副賞品、作品集が届いた。
受賞式にご招待いただいたが体調に自信がなく行くことができなかった。いまはだいぶ体調がよくなった。
ていねいに梱包されたひとつひとつを袋から出し、包みをあけ、じっくりと味わうように手に取った。
賞状には若山牧水の顔写真がやわらかい色調で印刷され、賞状を特別なものにしている。
佳作の歌を印刷した紙が張られた包み紙をとりのぞき、箱をあけると茶碗が入っていた。茶碗の底にわたしの歌が印字されている。なによりの記念品と思い、ありがたくいただいた。
外の景ゆがめて映す硝子戸に花模様のカーテンがそふ
庭に来てえさ探しつつ歩く鳩 われに気づけば広き空へ去る